メネデール 植物活力剤の違い

『植物を育てる活力剤の違いがわからない。』

そう感じたことはありませんか?

活力剤は、色々ありますが、ものにより用途が違います。

ただ、元気に育てるためにも肥料と同様に必要不可欠な材料です。

今回は、活力剤の中でも有名なメネデールの特徴と用途について解説します。

この記事は、活力剤選びにお悩みの方向けの内容です。

観葉植物に囲まれ、メネデールを愛用しこよなく愛す筆者が解説します。

この記事でわかること
  • メネデールの特徴と用途
  • メネデールとリキダスの挿し木比較
目次

活力剤と肥料の違い

活力剤と肥料

肥料と活力剤って何が違うの?

当然な質問ですよね…。
私も観葉植物を育て始めたときは活力剤は肥料だと思ってました。

活力剤って何?

リキダスとメネデール

活力剤は、植物の生長を助けるためのもの。

植物の持っている力を引き出すために使用します。

植物は成長適温というものがあります。

呼んで字のごとく、生長に適した温度となります。

それを超え、暑すぎたり、寒すぎる場合は、ストレスを感じ、弱ってしまいます。

活力剤は、この環境ストレスへの耐性向上や、健康維持が目的です。

活力剤のメリット
  • 環境ストレス(温度・湿度)への耐性向上
  • 植え替え時の植物の体力回復
  • 病気や害虫被害からの回復

含まれる成分

活力剤のメリット
  • アミノ酸
  • 微量元素(カルシウム、マグネシウム、鉄など)
  • 海藻エキスなど

必須栄養素は少量もしくは含まれていない場合が多い。

肥料との違い

肥料

肥料は植物の栄養のことですよね。

葉や茎の成長を促進するチッソ(N)。

実や花付きをよくするリン酸(P)。

根の成長を促進するカリ(K)。

春から秋の成長時期に与えるのが肥料。

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平たく言えば、しっかり生長させたい時は、肥料を使う。

野菜や植物にとって肥料は、栄養を含んだ食事となります。

一方、活力剤は、栄養のある食事を活かすのも体が資本。

野菜や植物の調子を整えることが目的です。

では…、活力剤との使い分けはどうなるの?

肥料と活力剤の使い分け

肥料 … 成長期、切り戻し、開花期、開花後の栄養を必要とするタイミング

活力剤… 植物の元気がない、植え替え直後、病害虫の被害で損傷が出たとき

成長期に活力剤を与える。
元気がない時に活力剤を与えても逆効果になる可能性もあります。

観葉植物が育たない、枯らしてしまうというのは、必要な時に必要なものを与えていないからというのも理由に挙げられます。

環境も大事ですが、元気がない時に肥料を与えても、植物は吸収できずに、思惑とは逆の結果になりかねません。

これから紹介する活力剤は必須になります。

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メネデール 基本情報

普段使いしているメネデールを紹介していきます。

活力剤は植物が元気がない、植え替え直後の根が植物が弱っている、病害虫の被害で損傷したときに使っていきますが、何を使っても同じというわけではありません。

活力剤によって使いどころが変っていきます。

肥料もそうですが、活力剤はその使用感に惚れ込んだヘビーユーザーが多いイメージです。
かく云う私も愛用を続けるヘビーユーザーです。

メネデールって

メネデール

基本成分

メネデールは前述したとおり、肥料成分が入っておらず、その代わりの有効成分として植物の生長に不可欠な鉄分、二価鉄イオン(Fe²⁺)が入っています。

植物が吸収しやすいイオンの形で含む水溶液です。

土の中にも鉄分が豊富に含まれていますが、そのままでは植物が利用できません。

土中の鉄分を吸収するには、

植物の根から酸を分泌 → 鉄分を溶かす → 鉄還元酵素を分泌 → 鉄分を吸収できる形にする → 吸収

このプロセスを経て鉄分を吸収できるようになります。

ただ、植え替え直後の弱った時、苗がまだ小さいときはこの吸収プロセスがうまく機能しない場合があります。

そこで、必要になるのがメネデールとなります。

芽と根がでるから、メネデールと言われています。

キレート鉄

ハウス内のバラ栽培でも鉄分の栄養を補充しています。

写真は、キレート鉄

溶液栽培では、肥料性の溶液と、土壌調整の為の石灰肥料に併せ発芽しやすいように鉄を補充しています。

ちなみに鉄は他の物質と結合しやすい為、キレートという他の物質と結合しないように鉄の周りを囲ってガードする物質のことです。

鉄を吸収させるための違った手法です。

メネデールのニ価鉄イオンは植物が吸収しやすい形で安定させている活力剤です。

使用上の注意点

与えすぎについてのデメリットはありませんが、濃度は守りましょう。

希釈率は100倍

メネデール 希釈率説明
植え替え後メネデールをあげる

メネデールのキャップの蓋1杯で10cc

1Lの水に対しキャップ1杯分が目安。

2Lのペットボトルを使用しているため、毎回キャップ2杯分を入れて植物に与えています。

希釈液はその日のうちに使い切った方が効果が確実です。

酸化しニ価鉄イオン(Fe²⁺)がニ価鉄イオン(Fe³⁺)になってしまい効果が落ちます。

保管は、日が当たり、高温多湿の場所に保管せず、なるべく日が当たらない場所、冷暗所などで保管しましょう。

5年程度使用可能です。

メネデールの100倍希釈水の使い道

種まき前に種をメネデール漬けにする

メネデールに種をつける

種をメネデール100倍液につけます。

メネデールに漬けることで、発芽率があがるといわれています。

発芽テストは以下の通りです。

4ヶ所、3粒づつ植え付けし、1週間後の結果です。

メネデール未使用の種発芽

発芽 4/12

メネデール使用の種発芽

発芽 8/12

そのまま植えた場合とメネデールを使用した場合で発芽率は大分良くなることがわかります。

また、発芽までのリードタイムも短くなります。

植え替え後の水やりにメネデールを使用する

植え替え後、メネデールをあげる
メネデールの膜

観葉植物や花木の植え替え後の水やり時にメネデール100倍液を与えます。

植え替え時は古い土を落とし、根が傷みやすい。

植物の傷から出る物質と結合して膜のような保護層を作る働きがあり、植物の回復を助けます。

植え替え後は1週間に1回、1ヶ月間100倍液を与えていきます。

挿し木でメネデールにつける

挿し木でメネデール漬け

挿し木をする場合、100倍液に浸します。

写真は1週間程度浸した状態です。

お急ぎの場合は、花木で草本性植物で30分程度、木本性植物で2~3時間浸しておくだけで初根の効果は期待できます。

挿し木植え替え後、メネデールを与える
メネデールを定期的にあげ発芽する

その後、赤玉土に植え替えし、土が乾いたらメネデール100倍液を与えていきます。

明るい室内で管理し、根が定着したら、通常の水やりにに切り替えしていきます。

個人的には100倍液にしばらく浸し根が出てから定植します。
発芽したらメネデールから水に変更し、置場所も日が当たる場所に移動しています。

挿し木の注意点
メネデールを使っても根がでないことあり

根が出ないこともある‼

メネデールを使っても根が出ない事はあります。

メネデールを与えることで、挿し木の根や芽が出やすくなると思ってください。

100%芽や根が出てうまくいくわけではないのでその点踏まえて使用してみましょう。

植物の元気がないときにメネデールを使用する

弱った木へメネデール100倍液を与える

葉が白くなってしまって元気がない、ぐったりしている時に100倍液を与えてみましょう。

庭木の場合は、軽く土を掘ってあげて100倍液を与えてあげます。

その他、花瓶の水に少し100倍液を混ぜてあげると花持ちが良くなる。

霧吹きでも有効で葉面、葉裏に吹いてあげるなどの使い方もあります。

次は発根についてどんなもんかみてみましょう。

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メネデールの良いとこ、リキダスとの比較

芽と根が出るからメネデール。
リキダスと比較してみました。

普段使いの愛用品のもう1つにHYPONeX社のリキダスがあります。

当然入っている成分が違うため、用途の使い分けが必要になります。

今回は、メネデールのすごさを体感するため、挿し木のテストを行っていきます。

メネデールとリキダスの挿し木

メネデールとリキダス発根 比較チェック

←メネデール        リキダス→

メネデール100倍液リキダス200倍液につけて挿し木の発根の進捗を確認していきます。

リキダスとメネデールの希釈液を使った1週間後の結果 メネデール根がでる

1週間後…。

メネデールの方が発根していきました。

リキダスは根が出てきていません。

発芽 メネデール2週間後

2週間後…

メネデールは発芽を確認。

リキダスは根が出てこず、メネデール100倍液に挿し木を切り替え。

結論:挿し木や植え替え時はメネデールがおすすめ

植え替え直後や挿し木のように根に優しくしたい時はメネデールを使用するのが◎。

植え替え後は1ヶ月間はメネデールを定期的に与えていきます。

じゃあ、リキダスは何なんよ?

リキダスの良いとこ、知りたい方は下記読んでみて…

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植物の根腐れとメネデール

根腐れについてはどうなんですか?

根腐れした後の処理について説明します。

根腐れは、葉が垂れ下がったり、黄色に変色。

水を与えても症状が回復しない場合は根腐れの疑いがあります。

茎を切っても樹液が出ない場合も根腐れの可能性があります。

健康な白い根とは異なり、黒ずんで柔らかくなってしまいます。

原因

根腐れの原因
  • 水のやりすぎ
  • 通気性、通水性の低い土を使用している

土が湿った状態が続くと、根が酸素不足になり腐ってしまう。

また、長期間土を変えずに育ていくと土の粒が崩れて通気性、通水性が悪くなり、根腐れを起こしてしまいます。

根腐れを起こすと、鉢底の根を見ると根のボリュームが減っていることがわかります。

早期発見が大事です。

根腐れの植物、メネデールでの対策

根腐れを発見したときの対策です。

植物の根

まず、鉢から株を取り出し、腐った根を取り除きます。

写真の根は健康な根です。

根腐れした根は黒ずんで柔らかくなっています。

腐った根を取り除いたら、残した根の部分をメネデール100倍液に1日つけておきます。

この作業で、新しい根の発生を促進し、植物の回復を助けます。

その後、新しい土に植え替えをします。

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植え替え後、土が乾いたら水やりをする。

水のやりすぎは、根腐れの再発させてしまう可能性があります。

1ヶ月間はメネデール100倍液を利用し、生長を見守ってあげましょう。

メネデールで事前予防はできますか?

根腐れの予防は…
メネデールよりこまめな対応が重要ですよ…。

根腐れの予防
  • 水のやりすぎに注意
  • 土の入れ替えは定期的に行う

根腐れは活力剤を与えることよりも、普段の管理が大事。

水のやりすぎや植え替えを定期的に行うことが効果的です。

メネデールを与えるから根腐れが起きないというわけではありませんので、基本的な作業を大事にすることが重要です。

メネデールの特徴を説明しました。
活力剤により長所があります。
長所を理解したうえで使用していきましょう。

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メネデール 植物活力剤の違い まとめ

今回はメネデールについて説明しました。

観葉植物を育て始めた当初、鉢に植えていればそれなりに生長するため、活力剤を利用する習慣はありませんでしたが、植物が枯れてしまうなどの悲しい出来事を通じ、活力剤や肥料の重要性を考えるようになりました。

メネデールについて簡単にまとめます。

  • 標準希釈率は100倍(植物による)
  • 希釈液はその日に使い切る(効果が落ちる)
  • メネデールは冷暗所などで保管(5年程度使用可)
  • 根や芽の生長促進が目的(肥料ではない)
  • 農薬との使用は不可
  • 寒い、暑いのストレス緩和には向かない

植え替え時にはあると心強い活力剤です。

比較対象として出したリキダスについてはこちら…

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今回、以上。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

観葉植物のおすすめ肥料についてはこちら…

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