『観葉植物や花木を元気よく育てたい』
花や植物が好きな方なら誰しも思うことですよね。
植え替えをしたら、元気がなくなってしまった。
夏場を過ぎたら生長はおろか、逆に枯れてきてしまった。
など育てていけば、元気に育ってくれる植物もあれば、お別れをする植物もあるはずです。
今回は、長く植物を楽しんで頂くために、個人的に愛用している肥料を紹介します。
観葉植物や鉢植えの花木を立派に育てたい方向けの内容です。
- マグァンプK元肥の特徴と種類
- マグァンプKの使用量と使い方
- マグァンプKの使用上の注意点
マグァンプKの基本情報と特徴


以前にもさらっと紹介しましたが、マグァンプKがあれば追肥をせずに植物を育てることができます。
マグァンプKを簡単に言えば…
『追肥を忘れてしまうずぼらさん向けの元肥肥料』
植え替えの時に土に混ぜるだけで、効果が長く、追肥が不要なことです。
追肥のタイミングは正直、育てる植物や花木により変わる為、初心者さんや不慣れな方にはよくわからないということが起こりえます。
マグァンプKはそんなストレスを解消してくれる肥料です。
マグァンプK 基本情報


マグァンプKはゆっくりきいていく緩効性の肥料。
販売を始めて50年以上のロングセラー商品です。
速効性を求める追肥よりも、土に混ぜ込み使用する元肥として使用します。
緩効性の肥料の為、植物が必要なタイミングで肥料成分を吸収していくのが特徴です。
通常の肥料はすぐに栄養を植物に与えて、役目を終えるのに対し、マグァンプKは中粒で約1年、大粒で約2年、ゆっくり栄養を放出するため、肥料を追加する必要がありません。
マグァンプKの肥料成分


マグァンプKは小粒、中粒、大粒ともに
N(チッソ)ーP(リン酸)ーカリ(K)ーマグネシウム(Mg)
N:6% ー P:40% ー K:6% ー Mg:15%
リン酸が40%と多めにも感じますが、このバランスが植物にとっては良く、植え付け時や追肥には最適なのです。
マグァンプKの名前の由来は…
MAG … マグネシウム(Magnes ium) … 2次要素
AM … アンモニウム(ammonium) … チッソ
P … フォスフェイト(phosphates) … リン酸
⁺
K … カリ(元素記号 K) … カリ



頭文字を読むとMAGAMPとKでマグァンプKとなりますね。
特徴
先にも説明しましたが、緩効性の肥料となる為、速効性を求める追肥よりも元肥向きです。
土に混ぜて使用することでゆっくり効いてくる
花木や観葉植物の植え付けの際に、土に混ぜ込むことでゆっくり長く効いていきます。
使い方も簡単で、土にマグァンプKを混ぜ込むだけです。
大粒で効果が2年ほどとなる為、追肥も不要です。
栄養分がゆっくり流れ出る仕組みは…
一粒一粒の中に、水に溶ける成分と水に溶けづらい成分が含まれています。
水やりや降雨で、水に溶けやすい成分が、溶けだして土に栄養を与えます。
ここで、1度肥料の成分の流出が止まり、水に溶けづらい成分は、微生物や根から出る酸などによってゆっくり溶け出し、根から必要分だけ吸収していき、肥料自体の効果が長持ちしていきます。
根に触れると効果が発動
マグァンプの最大の特徴が「根に触れることによって効果を発揮する」。
植物の根からは根酸という微弱な酸がでています。
先にも説明したとおり溶けづらい成分は、根酸に反応して溶け出します。
根がしっかり張っていない植え替え直後は、肥料を与えすぎると肥料焼けを起こしてしまいます。
水溶性の成分(水に溶けやすい成分)が優しく効いていきます。
その後、根が生長したタイミングでく溶性の成分を吸収していく仕組みとなっています。
肥料焼けの心配がない
植物や野菜を育て始めると、肥料はたくさんあげた方が元気になるのでは…。
と思ってしまい、肥料を与えすぎてしまうという失敗は誰にでもあるはずです。
肥料のあげ過ぎは、根を傷めてしまう肥料焼けという現象が起きてしまいます。



人でいう過剰摂取状態のことです。
肥料の与えすぎで、根がうまく生長できず、葉や花が元気がなくなり、ゆくゆくは枯れてしまうということがあります。
マガァンプKは、この肥料焼けのリスクが非常に低いのが、最も優れた特徴です。
ほとんどの成分が、根酸によって溶け出すく陽性成分で、雨ざらしなどで肥料成分が水に流れて、大量に溶け出し、植物が肥料を大量に吸収してしまい、肥料焼けを起こすリスクがありません。
マグァンプKの商品と用途
小粒、中粒、大粒と商品があります。
小粒
小粒は、追肥用として使用、土の表面、株元に撒くことでも使えます。
元肥をしなかった植物や、肥料効果のなくなった土に追肥を与えます。
効果は2ヶ月程。



元肥でも使えますが、持続効果が短い為、追肥の方が向きですね。
中粒
中粒は、元肥として土に混ぜていきます。
中粒の使用量は大粒より少なく設定されています。
効果は1年。
大粒
大粒も中粒同様、元肥として土に混ぜるだけです。
使用量は植え付ける広さや鉢の大きさに合わせて計量していきます。
期間は2年。
観葉植物などの植え替えスパンとあっていますので、おすすめです。
マグァンプKの使用量



使用量について抜粋しました。
参考にしてみて…。


使い方 | 草花・鉢・宿根草・野菜 | 観葉植物 | 多肉植物 | 庭木 | ||||
花壇 菜園 | プランター (65㎝) | 鉢 | 鉢 | 鉢 | 元肥 | 寒肥 | ||
小粒 | 追肥 | 4g/1株 | ||||||
中粒 | 元肥 | 250g/㎡ | 50g | 4g/4号鉢 8g/5号鉢 | 5g/4号鉢 10g/5号鉢 | 1g/3号鉢 2g/4号鉢 | ||
大粒 | 元肥 | 300g/㎡ | 60g | 10g/5号鉢 15g/6号鉢 | 30g/8号鉢 40g/9号鉢 | 50~100g (苗木) | 200~400g (成木) |
中粒で用土1ℓあたり、2~8gが目安。
置き肥は植え付け後、3~4週間後。
シャクナゲやつつじのような酸性気質の用土を好む植物は、1/2程度を目安とします。
計量の目安
種類/計量方法 | 小さじ(5cc) | ひとにぎり | |
1杯 | 男性 | 女性 | |
小粒 | 約4.0g | 約25g | 約15g |
中粒 | 約4.5g | 約35g | 約20g |
大粒 | 約5.0g | 約50g | 約25g |
施肥する時は、多すぎても肥料焼けの心配はありませんが、容量は守る。
肥料焼けのリスクが0ではないため、少ないくらいでちょうどいいです。
マグァンプKの元肥や追肥



元肥のやり方です。
元肥(大粒、中粒)
- 用土に必要量をばらまく
- 用土とマグァンプKを混ぜ合わせる
- 植物を植える(鉢底に混ぜ合わせた土を入れる)
- 水やり
①用土に必要量をばらまく


②用土とマグァンプKを混ぜ合わせる


③植物を植える


鉢底に混ぜ合わせた土を入れる
④水やり


水やりをし肥料成分が土になじむようにします。



水やりはたっぷり与えていきましょう。
追肥、置き肥についても簡単に。
追肥(小粒)
小粒を使った追肥の方法です。
- 株元を避け、肥料をばらまく。(土表面)
- 追肥が終わったら、水やりします。
水を与えることで、肥料成分が徐々に溶け出します。
使用上の注意点



適切な使用量を守ることは前提ですが…。
それ以外のも
用土の種類や植物により使用量は調整が必要
水はけ、通気性が良い土は、栄養成分が早く流れ出てしまう。
逆に粘土土のような水はけが悪い土では、肥料成分が逃げづらく、滞留してしまう恐れがあります。
また、先にも触れましたが、つつじやシャクナゲなどの酸性用土を好む植物には少なめに与えるようにしていきます。
その他、多肉植物も肥料をあまり必要としないため、少量の施肥で十分です。
追肥や置き肥のタイミング
追肥や置き肥は植え付け後、3~4週間後を目安としましょう。
植え付け後は、植物も体力を相当必要とし、根も大分弱ってしまいます。
そこに、肥料を投入すると、逆に植物が弱ってしまう可能性が高く、時間を十分空けて施肥していきます。
置肥について
マグァンプKを購入すると、置肥を推奨する使い方もあります。
洋ランやエビネ、山野草などが対象です。


洋ラン


山野草
置き肥を使用する際は、根に直接触れないように土の表面に置きます。
株元から離して、1ヶ所に集中しないように株元から円を描くように万遍なく肥料を配置するようにしていきましょう。
他の肥料の併用



野菜や果樹の植え付けで元肥を使用したけど、
追肥はどうしたら?
持続的に肥料を使いたい、野菜や果樹などはどうすれば…。
追肥として推奨されているのが、液肥のハイポネックス。



あくまで元肥が効いている状態で、追肥をしていくため、容量を守りましょう。
その他、追肥とは別に、観葉植物や多肉植物を植え付けした場合には、活力剤を使用していきたいですね。
そちらはどうなのか?



観葉植物を育てていて、活力剤の併用をしていますが、問題なく成長していますよ。
植え付け直後に、1週間に1回を4セット。
夏、冬前に活力剤を与えていますが、プラスの影響はありますが、マイナスの影響はありませんね。
マグァンプKのデメリット



メリットは大分伝わったのですが…
デメリットと向かない人ってありますか?
- 速効性がない
- 初期費用が高い
- 肥料成分
- 土壌成分により効果が変わる
緩効性の肥料で、急ぎ効果を期待したい人には不向きです。
初期費用についても、100均などでも、観葉植物や多肉植物の肥料を売っていますし、他の速効性の観葉植物の肥料に比べれば費用は高くなります。
肥料効果の長さと1回の使用量はそこまで多くないため、1度購入すると、頻繁に買い足しする必要はありません。
マグァンプKの肥料成分は、葉の栄養、チッソ、根の栄養カリが、花肥、リン酸に比べて少なく、少し物足りないと感じる方もいらっしゃると思います。
私が使用している観葉植物を育てるにあたり、花肥のリン酸よりチッソ多めの方が良いような気がしますね…。



個人的な見解になりますが、チッソ多めの肥料を使用するのとマグァンプKを使用するのでは葉の開きにあまり変わらない印象です。
コスパ重視なら、おすすめしません。
それは、どんな肥料を選んでも同様です。
コストと同じで用土によって影響があるのはマグァンプに限らず、どの肥料を使用しても同じことです。
酸性やアルカリ性に傾き過ぎると肥料効果が薄れるのは当然です。
とにかく、肥料焼けにならないように与えすぎに注意しましょう。
おすすめ‼ マグァンプKの元肥と効果 まとめ
今回は、花木、観葉植物、多肉植物の元肥に使用するマグァンプKについてフォーカスしてみました。
商品としては、50年以上のロングセラー。
個人的には20年弱お世話になっている商品です。
観葉植物や鉢植えは有機肥料で栽培していません…。
ただ、長い年月を供にする為にも、肥料や活力剤は大事になります。
肥料の与え方には正解はなく、人により好みの肥料は変わってくるものと思います。
自分なりのこだわりの肥料を見つけるためにも、参考になればと思います。
今回、以上。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
観葉植物の植え替えを詳しく知りたい方はこちら…


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