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アザミウマ

花好きの方ならスリップスの方が馴染みがあるかと思います。
体長1㎜程度の黒い点のような虫です。
高温乾燥期、農薬使用の多い場所(ハウス栽培)で多発します。
幼虫、成虫とも新芽、葉、花、果実などの柔らかい部分を集団で吸汁して加害、斑点や染みのようなものが残ります。
種類によっては数種のウイルス病を媒介します。
・水をかけて洗い流し、被害部分を削りとる
・削りとったあとは、食害された野菜は食べても問題ない
アザミウマの対策
①マルチの使用

シルバーマルチ設置例
シルバーマルチは光の反射による害虫の飛来忌避。
白黒マルチは、表面が白色、裏面が黒色のマルチです。白色は、日光の光を反射し、地温の上昇を防ぎ、シルバーマルチと同様に、害虫の忌避が望めます。
白色は、夏場。黒色は冬場、地温の下がった時期が有効です。
②防虫ネットの使用

防虫ネット
防虫ネットをする場合は目合い0.3㎜程度のものが◎。
成虫の大きさが1㎜程度ですので、使いまわしをするにしても、1㎜以上の目なら侵入を許してしまいます。
③梅雨前の処理

敷き藁

デントコーン
梅雨前にマルチを敷き藁に変える。
コナダニなどの天敵が増加させる目的。
デントコーン、障壁植物の使用
対象の植物の周りに10㎝~20㎝の間隔でまき、侵入を防止。
上がった穂を切り落とせば10月までもちます。
④リビングマルチ

地表面を白クローバーで覆い、リビングマルチ化する。
その他にも、リビングマルチ用ムギも有効です。
天敵を呼び寄せる目的です。
アブラムシ
・手でこすり取る、水で洗い流す、粘着テープを使って取り除く
・消毒散布:脂肪酸グリセリド乳剤(アーリーセーフなど)
アブラムシの対策
①ポリマルチを張る

写真のように通路や畝の50%以上をシルバーマルチで覆うことで太陽光の反射でそこから侵入できず死滅します。
アブラムシの他、ウリハムシ、ハモグリバエ類などは腹側から光が当たるのを嫌うためです。
②1㎜網目の防虫ネットを張る
防虫ネットや寒冷紗をトンネル掛けする。
④コンパニオン・プランツ
天敵温存植物:ムギ類やソルゴーを栽培して障壁にする…アブラムシの天敵となるテントウムシを呼び寄せ、寄り付かないようにする。
リビングマルチ:畝間に白クローバー、ムギなどを植え天敵をそこに集める。
種類
ワタアブラムシ… キュウリ、ジャガイモ
ヒゲナガアブラシ…
エンドウ(病害名エンドウヒゲナガアブラムシ)、トマト(チューリップヒゲナガアブラムシ)

ムギクビレアブラムシ… トウモロコシ
アワノメイガ

ガの仲間で、数個~数十個の卵を葉や茎の表面に塊状に産みつけます。
1齢幼虫は葉を食害して小さな穴をあけますが、成熟幼虫は茎に侵入して食害します。
食害したところからはふんが出るので目印になります。
トウモロコシの主要害虫で放っておくと収穫できなくなります。
・食害された部分を切り取り畑の外に持ち出して処分する
アワノメイガの対策
①雄花の処分

トウモロコシでは、雌花の白いひげがうっすらと茶色くなって受粉が完了したら、雄花を軸ごと切り取って処分しましょう。
人工授粉後、処分します。
②リビングマルチ

ジニア

白クローバー
ジニアなどと混植したり、畝間をソバや白クローバーなどのリビングマルチをして寄生バチを招き寄せる。
天敵による対抗策です。
③間作

デイルやパクチーを間作する。
ウリキンウワバ

ガの仲間で、雑食主義で、ウリ科、アブラナ科、雑草など多くの葉を食害します。
若齢幼虫は葉の裏側から食害し、小さな白い穴がたくさんできます。
成熟期には葉脈の付け根をかじって葉を萎れさせ、その中に潜んでさなぎになっていきます。
昨今のような、気温の高い年には、多く発生する傾向があります。
・幼虫を発見したら割りばしなどで、つまみ取って、駆除する
ウリキンウワバの対策
①混植

ウリキンウワバに対抗するために、混植もおすすめ。
マリーゴールドやナスタチウムを混植。
②リビングマルチ

白クローバーのリビングマルチも対策のひとつです。
栽培予定地に白クローバーを予め植えておき、春になったら、通路や畝のクローバーをそのまま残し、定植予定の場所だけ耕します。
天敵のクモやゴミムシが白クローバーを好む為、予防効果があります。
ウリノメイガ

ワタヘリクロノメイガとも呼ばれるガの幼虫で、薬剤の適用名がウリノメイガ。
葉や果樹を食害します。
成虫が根本の下草に産卵し、孵化した幼虫は葉の裏側から食害し、葉の表側からみると白く透けてみえるようになります。
その後、食害を続け、新芽や若い果実を食害していきます。
・葉裏にいる幼虫は、割りばしなどで摘み取るか、葉ごと切り取って駆除
・BT水和剤(チューンアップ顆粒水和剤など)を葉裏散布
ウリノメイガの対策
①成虫のガを見つけ次第捕獲
成虫のガが、卵を植え付ける為、ガを見つけたらなるべく捕獲する。
ウリハムシ

ウリハムシ=ウリバエ です。
4~5月は、冬を耐え抜いた成虫、7~8月は新しい成虫が発生します。
成虫は葉、花、果実を食害し、葉を食べるときは、円を描くように傷をつけて穴をあけます。
成虫は、株元に卵を植え付けて、幼虫は茎や根を食害し、つる割れ病のように、日中に萎れ、夕方に回復を繰り返し、そのうちに、株が枯れてしまいます。
・成虫は朝方などの気温が低い時間、動きが鈍いので、見つけ次第駆除
ウリハムシの対策
①アルミ蒸着マルチや白マルチを張る

畝に白マルチやアルミ蒸着シートをすることで虫よけになります。
アブラムシやハモグリバエ、ウリハムシ類は腹に光が当たるのを嫌います。
畝の上や畑の周囲をマルチで覆うと、そこから先へ侵入できず、落ちて死んでしまいます。
②ラディッシュの混植

ウリ科の植物と一緒に、ラディッシュを混植していきます。
この時、ウリ科の植物を基準に、囲むように植えておくと、ウリハムシ対策となります。
③リビングマルチ

ウリ科の植物の株元に、チャイブやナスタチウムを育てて、リビングマルチにする。
リビングマルチとは、畝や畝間に背の低い植物を植えて、天敵を集めて、ウリハムシ対策をしていきます。
それ以外にも、雨による土の流出や、温度上昇を抑制することができます。
オオタバコガ

オオタバコガはガの幼虫で8~9月に被害が多くなります。
タバコガは、ナス科を好んで食害。
オオタバコガは、多くの野菜や花木類を食害します。
葉や実を食害するため、収穫量が減ってしまいます。
トマトなどでは姿が見えなくても、穴があき、穴から糞を出すため、目印になります。
・見つけ次第、割り箸などを使い、つかみ取って駆除
・食害された果実などは、2次災害で病原菌が侵入することがあるため、摘み取って処分
・2次災害防止の為、食害された部位はすべて畑外にて処分
オオタバコガの対策
①障壁植物の設置
畑の周囲に180㎝程度の5㎜目程の暴風ネットを設置する。
ソルゴーやトウモロコシを植える。
②リビングマルチ

地表面を白クローバーで覆い、リビングマルチ化する。
オオタバコガの天敵のクモなどが住みやすくなります。
この時の注意点ですが、天敵となるクモの嫌う農薬は、使用しないようにしてください。
か行
カメムシ

写真は、有名なタイプですがアオクサカメムシの成虫です。
多くの種類がいて、成虫、幼虫が葉や花、豆のさやなどから汁を吸います。
梅雨明けから8月下旬にかけて発生が増え、刺激すると悪臭を発します。
豆類ではサヤ部分を吸って太らなくなりひどい場合はサヤが落ちてしまいます。

発生したら…
- 虫の動きの遅い早朝に、ペットボトルなどで作った捕虫器に成虫や幼虫を落として捕獲する。
- 集団で葉にいる幼虫は、葉ごと切り取って潰すか、処分する。
- 粘着テープで駆除する。
カメムシ類の対策
①防虫ネットをし侵入防止

防虫ネット トンネルがけ
4㎜網目の防虫ネットをトンネルがけする。
ただし、目合いが細かくなるほど通気性が低下しやすく、夏場は熱がこもる可能性があるので、設置場所や季節に応じた工夫が必要です。
②畑周辺の雑草や落ち葉を片付ける

畑周辺の雑草や落ち葉などを片付ける。
クロメンガタスズメ

写真のとおり、大型のイモムシです。
体が大きく、成長すると大食漢となり、食害が加速します。
色は黄色、緑色、褐色などがあります。
・見つけ次第、割り箸などで摘み取って、駆除する
クロメンガタスズメの対策
①防虫ネットや不織布

防虫ネット トンネルがけ

不織布 べたがけ
4㎜網目の防虫ネットをトンネルがけする。
不織布をべたがけし成虫の産卵を防ぐ。
②ボリジを植えて天敵を集める

ボリジは1年草ハーブです。
こぼれ種があれば、発芽するほど繁殖力は高いですが、ボリジの花はミツバチなどが集まり、天敵植物となる他、周りの野菜の実付きが良くなるといわれます。
相性が良いのはイチゴ。
ブロッコリー、キャベツとは生育を阻害するためNG。
コナジラミ

成虫でも1㎜以下で、白い粉のような虫で、高温で雨の少ない時期に発生します。
幼虫、成虫ともに葉裏から汁を吸い、吸われた部分は排泄物でべとべとになったり、カビが生えて汚れ、更に生長が阻害されます。
特に、先に紹介したタバココナジラミはトマトに黄化葉巻病を感染させます。
・誘因用テープを使用し捕縛する
コナジラミ類の対策
②環境の整理

コナジラミは生息範囲が広く、畑周りに雑草がある場合は、そこにも生息している恐れがあります。
草刈りをし、環境を整理しましょう。
また、野菜等の残渣もこまめに処分しましょう。
コナジラミの温床になる可能性があります。
②シルバーマルチ、防虫ネットの使用

シルバーマルチ設置例

防虫ネット
シルバーマルチは光の反射による害虫の飛来忌避。
雑草発芽予防。
防虫ネットをする場合は目合い0.3㎜程度のものが◎。
さ行
た行
テントウムシダマシ

テントウムシの仲間です。
背中に28個の黒い斑点があるテントウムシのような虫です。
ナス科の野菜を好み、葉や果実を食害し、写真のような跡を残します。
・虫の動きの遅い早朝に枝をゆすり、捕虫器などで回収
・葉の裏に集団でいる幼虫や卵は葉に切り取って処分
テントウムシダマシの対策
①ジャガイモの近くに夏野菜を植えない
ジャガイモは新しい成虫が発生しやすく、2次被害として夏野菜の葉や実を食害する恐れがあります。
夏野菜を近くにジャガイモを植えないようにしていきます。
②防風ネットやデントコーンを植える
アメリカの畑や沖縄などの畑のイメージはつくでしょうか?
障壁植物としてデントコーンを植えることで、害虫の天敵を呼ぶことができ、予防となります。
トマトサビダニ
No Photo
体長0.2㎜ほど、黄褐色でくさび形をした極小のダニで、トマトと名のつくように、トマトの害虫です。
食害については、葉部分は裏側は茶色くなって片側に巻き込み、果実は表面に細かいひび割れができます。
被害は株の下部から上部へと徐々に上がり、トマトの寿命が短くなります。
有機栽培で発生しやすく、乾燥していると被害が大きくなります。
・適用に合わせて、薬剤散布(午前の気温の低い時間帯に散布が理想)
脂肪酸グリセリド乳剤(アーリーセーフなど)散布
トマトサビダニの対策
①敷き藁やリビングマルチの利用

乾燥を予防するために敷き藁をする。
また、藁をすることで、トマトサビダニの天敵を呼ぶことができ、抵抗状態を作ることができます。
また、リビングマルチ。
白クローバーを植えることで、トマトサビダニを抑制が可能となります。
な行
ナモリグリバエ

ハエの一種で成虫が飛来し葉肉内に産卵し、かえった幼虫が葉肉内を食害します。
食害された葉は光合成ができなくなり生育障害を引き起こします。
表面から葉を見ると白い線で絵を描いたように見える為、「絵描き虫」とも呼ばれます。
・幼虫、さなぎは白い筋の先端に潜んでいる為、葉ごと押しつぶす
・被害があった葉を切り取って処分する
・成虫は粘着シートを設置し誘殺する
ナモグリバエの対策
①アルミ蒸着マルチや白黒マルチを張る

畝を白黒ダブルマルチやアルミ蒸着シートをすることで虫よけになります。
アブラムシやハモグリバエは腹に光が当たるのを嫌います。
②1㎜網目の防虫ネットを張る
防虫ネットや寒冷紗をトンネル掛けする。
③肥料のやりすぎに注意する
化学性肥料や農薬を多用することで多発する傾向があります。
化学肥料の使いすぎに注意する。
ネキリムシ


ガの幼虫で、日中は土中に潜み、夜になると行動し根本の茎や葉を食害します。
成長すると写真のように発芽直後の茎をかみ切ってしまいます。
株が急に萎れたり、倒れた場合はネキリムシの存在を疑い、株本の土を掘ってみましょう。
・株部分の土を掘って害虫を見つけ取り除く
ネキリムシの対策
①雑草の除草
植えつけ10日以上前に栽培場所周囲の雑草を除草します。
②上下を切り取ったペットボトルで根本を保護
切り取られないように根元をペットボトルの上下切ったもので保護します。
③畑の太陽光消毒をする
夏の強光を利用して地温を高め、土中の病原菌を死滅させる方法です。
カビによる病気や雑草の防除に有効です。
は行
ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウは、7月~10月、昨今のような熱帯夜の続く高温の年に、多く発生し、被害が大きくなります。
卵塊は灰褐色で、黄土色の綿状の毛で覆われています。
若齢幼少期は集団で葉裏を食害。
中齢幼虫になると昼間でも地上部でも発見できるようになります。
大食漢のため、発見したら、除去を心がけてください。
・卵塊を見つけたら、直ちに取り去る
・若齢幼虫がいる場所は葉が薄くなっているので、葉ごと除去か、すり潰す
・中齢幼虫の場合は割り箸などで、つまみ取り除去
ヨトウムシ(ハスモンヨトウ)の対策
①薬剤使用
ヨトウムシ対応の薬剤を使用。
登録内容に従い、BT水和剤(ゼンターリ顆粒水和剤など)、デフルベンズロン乳剤(ノーモルト乳剤など)やエマメクチン安息香酸塩乳剤(アファーム乳剤)を使用。
②リビングマルチ

栽培予定地に白クローバーを予め植えておき、春になったら、通路や畝のクローバーをそのまま残し、定植予定の場所だけ耕します。
白クローバーが天敵の住み家となり、ヨトウムシをよせつけません。
③畑の周囲の環境を整える

畑の周囲を暴風ネットやデントコーンなどで囲む。
ヨトウガの侵入を防ぐ方法になるます。
畑の一部でヒマワリを育てる。
ヒマワリはアシナガバチなどを呼び寄せます。ヨトウムシの天敵ですが、開花期間が短く、連続して咲くように種まきを何回かに分けて行うようにしていきます。
ヨトウガを侵入させない対策をとる。

ハダニ

成虫でも1㎜以下のダニで、幼虫、成虫ともに葉裏から汁を吸い、葉の表に白い斑点ができていきます。
多発するとクモの巣状の網をかけていきます。
卵から成虫までの期間が10日足らずと、回転が速く油断していると、野菜の生長が衰えます。
被害にあってもハダニを洗い落とせば、問題なく食べられます。
・消毒散布
適用によるが脂肪酸グリセリド乳剤(アーリーセーフなど)などを、午前中の気温の高くない時間帯に茎、葉裏に散布する。)
ハダニの対策
①有機マルチを使用

ポリマルチを使用している場合、5月末、気温が高くなる時期から、ハダニが発生していきます。
藁マルチに変えることで、ハダニの天敵を呼び寄せることができ、薬剤を使用しなくても、発生を抑制することが可能となります。
初めから敷き藁する場合は、土が見えないように敷くことで、泥除け、地温上昇、乾燥対策になります。
②リビングマルチ

白クローバーのリビングマルチも対策のひとつです。
栽培予定地に白クローバーを予め植えておき、春になったら、通路や畝のクローバーをそのまま残し、定植予定の場所だけ耕します。
白クローバーが天敵の住み家となり、ハダニをよせつけません。

ハモリグリバエ

成虫が飛来して葉肉内に産卵し、かえった幼虫が葉肉内をトンネル状に食害し、食害を受けた部分は光合成ができなくなります。
外来種が多く、幼虫は、葉肉内を出てさなぎになります。
化学肥料や農薬の多発は注意です。
・幼虫、さなぎは白い筋の先端に潜んでいる為、葉ごと押しつぶす
・被害があった葉を切り取って処分する
・成虫は粘着シートを設置し誘殺する
ハモグリバエの対策
①ポリマルチから敷き藁マルチに変更

ポリマルチを使用している場合、5月末、気温が高くなる時期から、発生していきます。
ポリマルチから敷き藁を変更します。
敷き藁にすることで、地表面の乾燥を防ぐことで、対策となります。
②肥料のやりすぎに注意する
化学性肥料や農薬を多用することで多発する傾向があります。
化学肥料の使いすぎに注意する。
種類
トマトハモグリバエ… キュウリ
ま行
ま
み
む
め
も
や行
ヨトウムシ

ガの仲間。
40種ほどおり、卵は葉の裏に塊状に産み付けられます。成長が進むにつれ葉の食べ方が変わります。
若齢の幼虫は葉の裏側から表皮を集団で食害していき、成長し中齢幼虫以降は分散し、葉や花、果実を食い漁ります。
食べた後に糞を残しますので発見の目印となります。

散布場所:葉裏
登録内容に従い、以下散布。
BT水和剤(ゼンターリ顆粒水和剤)、デフルベンズロン乳剤(ノーモルト乳剤)やエマメクチン安息香酸塩乳剤(アファーム乳剤など)
ら行
ら
り
る
れ
ろ
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