農業をしながら暮らしたい。
畑もあるから農家なのかな?
『畑で育てた野菜を売っていれば農家なの?』
農業を始めるとき自分が持っている装備について考えました。
実家には畑もあり育てた野菜を販売しています。
なら自分は「農家」でいいのか?
それって自称でいいの?
「農家」にはカテゴリーが存在します。
農業に携わりたいと思い行動を起こそうとして初めてわかったことです。
今回は「農家」って何?
私の場合を例として考えていきます。
この記事を読んで頂ければ、農業を始めてみたいと思ったときに、自分の立ち位置、これからどういった形で付き合っていくのか整理をすることができると思います。
- 先々は農業に携わりたいと思っている人
- 親が兼業農家で自分はサラリーマンの人
そもそも『農業』って何?
農業は土地を耕して農作物を収穫、食物を飼料として動物を飼育する。
辞書などではこういった内容を書かれています。
個人的な見解ですが、農業については農業、化学、機械のほか、経営、マーケティングの知識が必要になり、肉体労働とみられがちですが、クリエイティブな要素を含んだ総合職的な仕事と考えています。
さらに農作物を管理し作るだけでなく、販売、地域との交流、他の農家さんとのコミュニケーションなど社交性も必要な仕事であると思っています。
『農家』って何?
本題です。私の家はプロフィールでも紹介したとおり、少しではありますが畑があり、農作物、農作物加工品を販売しております。
まだ見たことのない方は以下確認ください。
農業での収益があり確定申告をしていれば立派な農家なのだろうか?
「農家」はその家を指す言葉。個人のことではないようです。
以下のYes、Noフローより私の家が保有する農地や販売金額で農家としてのカテゴリーがわかります。
農林水産省の農家等分類関係書類参照
農林水産省農家等分類について少しわかりやすくしたのが上記になります。
表の解説をしていきます。
1. 農家?
- 経営耕地(所有する畑、借りている畑)の合計が1,000㎡以上の世帯か?
- 農産物の販売額が15万円以上ある世帯か?
我が家は経営耕地は1,000㎡以上。
農産物販売についても15万円以上で両方が対象です。
農業以外の家庭の方が、農業を志したいと考えた場合、『新規就農』や『農業法人に就職』。
適度に行うのでしたら「庭に畑を作る」や「畑を借りる」などして野菜をつくるといった形になっていきます。
庭で畑を作る方法はこちら。
私の場合は『農家』というカテゴリーとなります。
農家でも『販売農家』か?
『自給的農家』かが次の問いとなります。
2. 販売農家?
先程の問いよりハードルが上がります。面積も販売金額も大きくなります。
- 経営耕地(所有する畑、借りている畑)の合計が3,000㎡以上の世帯か?
- 農産物の販売額が50万円以上ある世帯か?
私の場合はここで『自給的農家』となります。
経営耕地については2,000㎡で×。販売についても50万円ない為×。
私の場合は面積不足かつ、2023年はサラリーマン、週末農業のみ販売についてはしていない。
両親についても、軸足は自家消費と飲食店消費におき、畑に生産余力を残しており合計しても50万円はない。
我が家は『自給的農家』というカテゴリーとなります。
上記質問で『販売農家』の場合、さらに質問が続きます。
3.3つのカテゴリー
『販売農家』についても以下のようにカテゴリーが存在します。
- ① 主業農家
-
- 農業所得が主。農家所得のうち、農業所得が50%以上か?
- 年間、60日以上自営農業に従事している65歳未満の家族がいるか?
-
上記の質問全てが当てはまる場合、『主業農家』となります。当てはまらない場合は次の質問へ。
- ② 準主業農家
-
- 農外所得が主。農家所得のうち、農業所得が50%未満か?
- 年間、60日以上自営農業に従事している65歳未満の家族がいるか?
所得の面だけ主業農家と異なります。上記質問が全て当てはまる場合、『準主業農家』となります。当てはまらない場合は次の質問へ。
- ③ 副業的農家
-
- 年間、60日以上自営農業に従事している65歳未満の家族がいない農家(主業農家、準主業農家以外の農家)
跡取りなしのシニア世代がこのカテゴリーとなります。
『販売農家』についてはこの3つに分類されます。
③については生産力が高くても『副業』という形になります。
プロゴルフのような世界観です。
純粋に体力的な問題で、収入に開きが出るためだと考えられますが、このような世帯は増加傾向にあります。
始めて聞くという方も多かったはずです。
それはもっと聞きなれた馴染みの深いカテゴリー分けが存在するからです。
「専業」と「兼業」です。
4. 『専業』と『兼業』
厳密に農家の意味がよくわからないが『兼業農家』という言葉は不思議と馴染みが深いものです。
こちらは上記の分類ができる前からある農家の分類です。
- ① 専業農家
-
- 世帯の中に兼業従事者が1人もいない
シンプルですが、お勤めの人がいなければ専業となります。いる場合は『兼業農家』となります。
- ② 第1種兼業農家
-
- 農業所得が兼業所得より多い。
①の問いに対し、兼業している人がいて、農業所得>兼業所得 『第1種兼業農家』。
農業所得<兼業所得 『第2種兼業農家』になります。
先に紹介した『販売農家』は『専業農家』と『兼業農家』という分類より後にでてきたカテゴリーです。
カテゴリーを細かくして農業の実情データを正確に把握するためだと考えられます。
今でも私の住まいの農林事務所で相談の際は農家の分類について『専業』と『第1種兼業』ないし『第2種兼業』という言葉を使っております。
私の祖父の代は『専業農家』。
父の代で『第2種兼業農家』となったことがわかりました。
次は農業の働き方について考えていきます。
働き方
農業の働き方について考えていきます。
農林事務所でご紹介されたこと自分なりに整理して以下のとおりまとめました。
3つの選択肢
- ① 新規就農
-
農業1本で食べていきたい人向け。
1年間の研修制度があり地域で推奨している作物の育て方から経営ノウハウを勉強し、農地や資金の確保まで総合的な支援を受けられる。
研修後は農業の融資や設備の補助金を受けることが出来る。
→農業をするためには畑がいります。
何もない場合は先にお伝えしましたが農家となり、畑を調達しなければなりません。
これにはもちろん資本金が必要となります。
資本金については多いに越したことはありませんが、最低でも200~300万円程度が必要になります。
それでも初年度は資金不足になる可能性が高いようです。
また、農業1本で食べていくなら1ha(10,000㎡)~2ha(20,000㎡)の畑が必要。
地元の農家さんやJAさん、役所の方と協力し事業の成功を目指す。
- ② 農業法人に就職
-
安定を求める方向け。
農業法人に就職し給料をもらいながら農業の勉強をしていく。
農業法人も増えており正社員の求人も増えてきています。
- ③ 少しでも農業で野菜を販売したい
-
本業と農業(半農半Xタイプ)
小規模でもいいから、直売所へ野菜等を出荷したい。
それだけでは生活ができないから本業と農業をしていく。
兼業が農家から外に働きにいくという考え方なら、「半農半X」は逆に本業から農家に戻るといった考え方です。
→農地がない場合でも研修制度があり、研修終了後、受け入れ先で小さくも小規模独立就農ができるところもあるようです。
この3つの方法が農業で実益をあげる方法になります。
その人次第で選択肢は変わってきます。
1人で決めずにいろいろな人や窓口で相談するべきです。
余談
私の働き方についてです。
自分の気持ちをアピールしたかったこともありアップしております。
脱サラした際、実家で野菜をつくる時間を増やしたいというのが要望でした。
今まで通り正社員で勤務すると仕事優先となり、心のリクエストを叶えることは難しい。
また、「0からお金を生み出す力」が欲しい。
それもサラリーマンでは難しい。
そこで考えたことは
- 「新規就農」をして畑を調達し、ついでに実家で野菜づくりをする
- 農業系求人にて正社員以外を選択し、時間を作る
- 農業とは別に独立し、本業を作り、実家で野菜づくりをする
人生模索中に参考になったのが上記リンクにて「半農半X」について知ったことでした。
「半農半X」の生き方に強い憧れを持ちました。
私の場合のスタートは本業のない状態です。
そこで「半農」として農業法人や個人の方のところでアルバイトしながら勉強。
実家の畑で野菜を育て、販売。
「半X」として「本業」を作る方向でスタートしました。
はずかしながら「半農半X」というわけでもない状態です。
これがホームページを作成した経緯です。
優柔不断なのでこの方向性を決めるのも時間がかかりました。
まとめ
今現在、農業人口は減っていますが、若者の就農は増えているようです。
私も農業に携わりたいというきっかけがあり、自分の家がどういうものなのかを考えるようになりました。
農家になりたいと思った人の分だけ方法があり、就農についてもいろいろな考え方があります。
傍からみたら私自身の生き方も中途半端に見えるのかもしれません。
私自身は「どんな働き方も、その人の考え方で天職になり得る。」
と思い、この生き方を選択しています。
就農について悩むようでしたら自分の家のこと、そこでできることを整理してみるのが良いと思います。
自分なりの回答が見つけるヒントとなりますよ。
コメント