畑の寒起こしとは -冬にやること-

『収穫が終わったら冬は畝はそのまま放置している。』

冬になり、収穫が終わると収穫した状態でその年の家庭菜園は終了していませんか?

ちょっと、待って。
それ、ちょっと勿体ないですよ。

厳寒期にやることとして『寒起こし』があります。

寒起こしは、寒さのピーク時に畑の土を掘り起こし、寒さにあてて土壌を改良していきます。

今回は、『寒起こし』の知識や、やり方について解説していきます。

この記事でわかること
  • 寒起こしの知識
  • 寒起こしの方法
目次

寒起こしとは?

寒起こし

寒起こしは、1〜2月の厳寒期に畑の土を深く掘り起こし、寒気にさらしていきます。

冬の冷え込みを利用して、 土を自然にほぐし、病害虫を減らし、土壌をリセットするのが目的で行います。

冬になって秋野菜を収穫後の畝や使っていない場所は必ず行っています。

寒起こしの主な効果

土の団粒化の促進

寒起こしの過程

土が凍結と融解を繰り返すことで、 大きな土塊が自然に砕け、団粒構造ができていきます。

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掘り起こされた土の塊の中には、水分(液体の水)がしみ込んでいます。


夜間、気温が下がると、その水が凍って「氷」に変わります。

氷は水よりも体積が増えるため、土の中で膨らみます。

膨らむことで土の粒子同士を押し広げたり、隙間をこじ開けたりして、土の塊に目に見えないヒビや割れ目をつくります。

日中になると気温が上がり、氷が溶けてまた水になり、膨らんでいた部分がしぼみ、ヒビの入ったところに隙間ができます。

更に氷が溶けた水が蒸発していくと、土粒子同士をくっつけていた糊のような役割が弱まり、構造がもろくなります。

凍って溶けてを繰り返していき、最初は固かった土の塊がボロボロになっていくことで団粒構造の土に近づいていきます。

病害虫や雑草の抑制

寒起こしは土中の害虫・病原菌・雑草の種子や根を弱らせる“天然の土壌消毒”として働きます。

掘り起こすことで越冬中の害虫を地表に引きずり出します。

ターゲットになる害虫はこちら…

冬の土の中には、以下のような害虫が幼虫・サナギで越冬しています。

露出することで…

  • 低温で凍死しやすくなる
  • 乾燥で死滅しやすくなる
  • 鳥に食べられる

とういう効果があります。

寒起こしを行うことのメリットは以下の通りです。

対象寒起こしの作用効果
害虫地表に露出 → 凍結・乾燥・捕食幼虫・卵の生存率が下がる
病原菌乾燥・凍結・日光で菌密度が低下土壌病害の発生が減る
雑草種子・根が寒さでダメージ発芽数が減り、草取りが楽になる

養分バランスの改善

通常の栽培では、堆肥や肥料は表面〜20cm程度に集中します。

しかし、寒起こしでは30cm以上の深さまで掘り返します。

  • 表層の肥料・堆肥 → 下層へ
  • 下層の痩せた土 → 上層へ

という入れ替えが起こり、栄養の偏りが解消されます。

作用寒起こしで起きること効果
養分の均一化表層と深層の土が入れ替わる肥料の偏りが解消
深層土の活性化酸素・日光・凍結で構造改善微生物が増え肥沃化
肥料過多の緩和過剰な肥料が深層に分散塩類集積・肥料障害の防止
連作障害の軽減病原菌・センチュウの密度低下生育不良の改善

空気の入れ替え

寒起こしによる「空気の入れ替え」は、土を深く掘り起こすことで、土の中に新しい酸素を大量に送り込み、根が呼吸しやすい環境をつくるという重要な働きとなります。

畑の土は、耕作を続けると次第に締まり、特に20〜30cmより深い層は酸素が不足しがちです。

寒起こしではこの層をスコップで持ち上げて空気に触れさせるため、

  • 酸素が少ない深層 → 表面に出る
  • 酸素が豊富な表層 → 下に落ちる

という入れ替えが起こり、土壌全体の通気性が改善します。

主なメリットは

  • 根が呼吸しやすくなる
  • 微生物が活性化し、土が肥える
  • 水はけと水もちのバランスが良くなる

といったメリットがあります。

費用が掛かるわけではなく、メリットが多いため、毎年行うことがおすすめです。

寒起こしのやり方

ここからは寒起こしのやり方について整理していきましょう。

時期や必要な道具から整理します。

行う時期と道具

スコップ

土が凍結と融解を繰り返す時期がベストになります。

暖地では行う時期は1月~2月頃。

使う道具はスコップが必要です。

手順

寒起こしの手順
  • 畑の表面を片付ける
  • スコップで掘り返す
  • そのまま放置

畑の表面を片付ける

畝上の畑の整理

枯れた根・雑草・残渣を取り除いておきます。

石やゴミもあるようなら除いておきましょう。

スコップで掘り返す

寒起こし 掘り返す

スコップを深く差し込み、表層と深層の土をひっくり返します。

スコップが土中に入りきる分、約30㎝程を差し込みます。

そのまま放置

寒起こし

寒起こし直後

寒起こし後1ヶ月

1ヶ月後

大きな塊のままの方が、凍結と融解で自然にほぐれます。

約1ヶ月は放置しましょう。

1ヶ月もすると塊が徐々にバラバラになっていきます。

米ぬかや堆肥を使うとどう変わる?

米ぬかを畑にまく

寒起こしと米ぬかや堆肥との相性が良いとされます。

米ぬかの効果

微生物が活性化し、団粒構造ができやすくなり、土の保水性・通気性が改善

春に向けてゆっくり肥料成分が供給され、土の中の有機物分解が進んでいきます。

1㎡あたり300〜400g程度が目安です。

撒きすぎてしまうと窒素飢餓やガス発生の原因になります。

米ぬかをまき寒起こしをすることで、自然に混ざりますので特段すき込むような作業は不要です。

堆肥はどうなの?

堆肥は団粒構造を作るために使用する土壌改良材です。

団粒構造化の促進、保水性、排水性のバランスを整えていきます。

1㎡あたり2〜3kg程度。

米ぬか同様、寒起こしの前にまき、時間がたつことで自然に混ざる。

完熟堆肥が基本(未熟だとガスや病害の原因)。

堆肥と米ぬかのまとめです。

材料主な役割分解スピード注意点
米ぬか微生物のエサ・肥料成分ゆっくり入れすぎ注意
堆肥土の構造改善・微生物の住処やや早い未熟堆肥はNG

畑の寒起こしとは -冬にやること-

今回は寒起こしについて解説しました。

お正月が終わって最初の仕事がこの寒起こしです。

基本は、使用していない畝を対象に毎年行っています。

私は米ぬかや堆肥は使用せずに行っています。

天地返しと同じことを行いますが今回、紹介した寒起こしは寒い時期にしか行えず、土が少し固いような場所では行うことをおすすめします。

今回、以上。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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