『観葉植物の植え替えはしないといけない?』
観葉植物を育てていると、生長が毎日の楽しみになっていきます。
植え替えをせずそのままにしておくと、鉢いっぱいに植物の根がはり、生長が鈍化していきます。
そうならないために、植え替えを必要とします。
春、夏の生長はこの植替えにかかっているといっても過言ではありません。
観葉植物が好きな方、生長しなくてお悩みの方向けの内容です。
観葉植物に囲まれて生活する筆者が解説します。
- 観葉植物の植え替えの必要性と時期
- 観葉植物の用土と量
- 観葉植物のおすすめの元肥と活性剤
観葉植物の植え替えの時期とタイミング


観葉植物の植替えについて
あれこれ疑問があります。



よくある疑問について解決していきましょう。
観葉植物の植替えが必要な理由



そもそも植え替えはしないといけないの?



しないといけないですね…。
理由について説明していきます。
- 根詰まりの防止
- 古い根や腐った根を除去
- 土にたまった老廃物や有害な微生物を除去
- 土の栄養分の改善


観葉植物は鉢で管理していきます。
育てていく過程で、根も生長していき、鉢の中では納まりきらずはみ出てきます。
根詰まりが起きると、
水分や栄養を吸収しづらくなり、鉢の中も根でパンパンの状態で空気を吸い込む余地がなくなっていきます。
放置すると、根腐れを起こし、枯れてしまいます。
植え替えは根の生長スペースを確保し、主力の根以外の古い根や腐った根も除去することでさらにスペースを確保していきます。
腐った根は栄養や養分を吸収せず、生長スペースを奪い菌を繁殖させてしまいます。


植え替え前の土は、長い間、根から出る老廃物にさらされています。
菌や害虫がいることもありますので、新しい土に入れ替えることでリセットすることができます。
それは栄養の面でも同様です。
植物は土から栄養をたくさん取りこんでいきます。
肥料で補いますが、最初の状態に戻るわけではありません。



土の入れ替えはちゃんとしたほうがいいよ…。


病害虫に根を食べられてしまった写真です。
暖かくなると日光を浴びさせる為に外に置いています。
その時にコガネムシに卵を産み付けられ、幼虫にやられたものと思われます。
ケチって、土の入れ替え時、鉢を変えずに根を持ち上げてそのまま今までの土を入れ直した結果がこれっ。
根がないから、用土が鉢のお皿に駄々洩れしていて気づくに至りました。
観葉植物の植え替えのサイン



なんか、目印みたいのはないの?
- 鉢底から根がはみ出ている
- 水やりの際に水が染みこみづらい
- 鉢の土が乾きやすい
- 観葉植物の不調
鉢底に根がはみ出ていたら植え替えをしていきましょう。
根が出ているリスクは先に記載しましたが、生長も鈍化します。
水が染みこまない理由は、地中で根が詰まっているため、水が染みこみづらくなります。
これは、根が詰まり過ぎていてる時に起こります。
すぐに植え替えをしていきましょう。
また、根が張りすぎることで保水性が落ちていきます。
注意点としては、夏場は生長時期で、植物も水をよく吸収し、水も蒸発しやすく、逆に冬場は、観葉植物は休眠状態の為、水分をあまり必要とせず、蒸発もしません。
水やりの状況を把握しておきましょう。
観葉植物の不調は、葉が黄色になってしまうことです。
それ以外の要因もありますが、根詰まりによる栄養をうまく吸えない状態に陥ります。
冬場に葉が黄色になり、落ちてしまうということもありますので、根の状態の方がわかりが良いです。
観葉植物の植え替えの目安



植え替えはどのくらいのペースでやるの?


小さい鉢植えは1年毎に行います。
大きい鉢植えは根の様子も見ながら最低でも2年に1回は植え替えを行いましょう。
植え替えの時期



植え替えはいつでもしていいですか?
植え替えをする際は、暖かい時期が適期となります。
理想の時期:4月~6月
それ以外での植え替え時期:9、10月
植え替えしない方がよい時期:冬場、10℃以下なら×



植え替えは午前中にしていきます。
午後から気温があがり、それが原因で根を傷つけてしまう可能性があるためです。
理想の時期 4~6月
昨今では、4月も大分気温が上がります。
4月から徐々に生長していきます。
6月までに植え替えをすれば、夏場の熱い時期でも生長していきます。
夏場 9、10月
6月までに植え替えができないようなら、9、10月に植え替えしていきましょう。
観葉植物は寒さに弱いですが、自生地によっては日中との寒暖差を耐えながら生長しているものもあり、寒さ耐性をもつものもあります。
9月の残暑時は午前中、夕方に植え替えをしていきます。
気温が高い時間帯の植え替えは、根が傷みやすくなりますので注意しましょう。
夏場の猛暑時の植え替えは、直射日光を避けた場所で行い、植替え後は涼しい場所で管理します。
冬場 植え替えは不可
冬場の植え替えは極力しないようにしましょう。
生長が鈍化しているため、植え替えのダメージ回復に時間がかかります。
特に10℃下回る日は植え替えはしないようにしましょう。
外気の低い中、植え替えをすると、根が冷たい空気に触れてしまい、株自体が弱ってしまうということもありえます。
植え替えに必要なもの



植え替えするにあたって必要なものはなんですか?
新しい鉢


樹高が1m前後なら、7~9号サイズ。
植え替えするときは、今の現状のサイズよりワンサイズ大きい鉢に植え替えをしていきます。
また、外で育てる植物の場合は2サイズ大きいものに植え替えをします。
鉢のサイズは『号』で表記されます。
現状が3号の鉢を使用する場合は、直径9㎝。
ワンサイズ大きい4号鉢(直径12㎝)を用意します。
鉢のサイズの詳しい情報はこちら…
用土
用土は観葉植物専用の土もあります。
観葉植物用に様々な用土を混ぜてある土です。






裏面には、バーク堆肥、赤玉土、鹿沼土、ココヤシビート、ピートモス、もみ殻、燻炭
との記載。
植え替え方法も記入されています。



混ぜ合わせる必要がない為、楽です。
配合内容が良い為、少し割高です。
自分で用土を作る場合


自分で混ぜ合わせる場合は、



私は下記比率で配合しています。
上記が基本の用土構成です。
赤玉土は守備範囲の広い用土です。
野菜から多肉植物まで用いられる万能の土です。
通気性、保肥性が高いが長期間使っていると、土自体がつぶれて通気性、排水性が悪くなるため、注意が必要です。
そこに、腐葉土を入れ、さらに通気性、保肥性、水もちを良くします。
鹿沼土は用土自体の軽量化に使用します。
水はけをより良くしたい場合にはここに、軽石を混ぜ込みます。
植え替える植物が多いようなら、自分で配合することがリーズナブルでおすすめです。
ハンキング用の土はここにパーライトを入れ調整していきます。
注意点としては、土自体に栄養がない為、元肥や液肥を補充し、栄養を供給していく必要があります。
植え替えに必要な用土の量



用土はどのくらい用意する必要がありますか?


今使っている鉢のワンサイズ大きいサイズです。
購入する用土の目安としてください。
元肥と活力剤



元肥は必要?
観葉植物専用の土ならば不要です。
用土を配合した場合は必要になります。
元肥 マグァンプK







園芸店に必ず置いてあります。
見たことありますか?



you tube でCM見るといいですよ。
ラップバージョンとかあります。
人のイラストはお父さんとお子さんです。
実はお母さんもいます。
マグァンプKという商品です。
商品が出て50年以上が経っていますが、個人的には最強商品と思ってます。
マグァンプKは追肥に使える小粒、元肥用の中粒、大粒。
中粒の効き目は1年。
大粒の効き目は2年。
根に触れないと効果がない為、土に混ぜ込んで使用します。
チッソ6-リン40-カリ6-マグネシウム15
花肥(リンP)がすごいですが、観葉植物にも使えます。
マグネシウムはリン酸の吸収を高める効果があり、植物の光合成を手助けし葉色をよくします。
活力剤
植え替えが完了した時点で活力剤を使用します。




メネデールは植物の生長を促す活力剤です。
「二価鉄イオン(Fe²⁺)」が含まれており、鉄分が少ないと葉が薄くなり、足りていないとそれ以外の肥料の吸収もしづらくなります。
肥料ではなく、サプリみたいなものです。
植え替えは、植物の根が傷つき、体力を消費する作業です。
植え替え後、メネデールを与えることで、根の活性化を促し、回復力を高めてくれます。
100倍に希釈し、使用します。
2ℓのペットボトルに対し、蓋2杯分です。
その他 準備品
その他、鉢の穴をふさぐネット。
これは野菜を入れているネットを切って使用するでも構いません。
鉢底石は鉢内を自然の土に近づけ、通気性、排水性を高くし根腐れを防止する目的です。
これはお好みですが、庭内が汚れないようにシート。
ハサミ、スコップも用意しましょう。



準備品を用意したら植え替えをしていきましょう。
観葉植物の植え替え



植え替え手順を教えて…。


1. 植え替え前の植物を取り出し根を整理する


鉢やポットから、植物を取り出し、根をほぐし土を落とします。
根っこに病害虫のタマゴなど植え付けされていることもありますので、根を切る前に水洗いします。
水洗い後、細長い干からびた根や、古い黒い根は洗ったハサミで切っていきましょう。
根は主根と側根があり、主根は生え変わりがきかないため、傷つかないように注意しましょう。
側根は細い根で、生え変わってどんどんはえますので、切っても問題はありません。
2. 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き詰める




鉢底の穴にネットをし、土が抜けていかないようにします。
その上に鉢底石をいれます。
ネットが見えなくなる程度石を入れていきます。
3. 用土を入れ、元肥を混ぜる




鉢底に土をいれます。
そこに元肥をします。




8号鉢で30g。
入れすぎよりは、少ない位で良いです。
効き目が長い為、少量でも十分効果が期待できます。
マグァンプKは植物の根が肥料にあたることで肥料効果を得ることができます。
土表面にばらまいても意味がありません。



あらかじめ、土と混ぜ合わせると尚よしです。
4. 観葉植物を配置し土を流しこむ




植物を配置し隙間に土を流し込んでいきます。
小さい鉢はスコップよりもスプーンなどで入れると綺麗に仕上がります。
根の隙間にも、土が入り込むように割り箸などで土を押し込んでいきます。
土の上表面が鉢の上縁から2~3㎝程度の高さになるように、鉢底の土の深さを調整しましょう。
5. 水を与える




植え替えしたら水を与えていきます。
この時、たくさんの水を与え、新しい土の微塵が混ざっていますので、鉢底から濁った水が出てきます。
濁りが解消し、水が透明になるまで水を与えます。
水やり後は2週間、水切れがないようにしていきます。
2週間経過後は、土の表面が乾いたら、水やりをしていきます。
6. 活力剤を与え、植物を移動する


根の促進剤、メネデールを与えます。
100倍希釈。
2ℓペットボトル分の水にメネデール、キャップ2杯分を入れ薄めたものです。
1ヶ月間、1週間に1回与えてあげます。
植え替え後、2週間程度は屋外で栽培を予定するものも、室内の直射日光の当たらない明るい日陰で休ませてあげます。



2週間経過後、新しい芽が出始めたら植え替え成功です。
メネデールを使うことで、土になじむように促していきます。
100均の用土はどうなの?



植え替えする量が少ないから少量の土でいいんですが、
100均で用土を購入してもいいですか?
100均にも用土の販売をしています。
量が少なく、1.5ℓ~3ℓ程度で以下の用土が販売しています。
- 赤玉土
- 鹿沼土
- 腐葉土
- ピートモス
- バーミキュライト
- 鉢底石
などが購入できます。
ピートモスやバーミキュライトのようなキメの細かい用土は、使用について問題ないですが、赤玉土や鹿沼土のように塊になっている用土はあまりおすすめしません。
粉状になっていたり、潰れやすく、耐久力がないです。
また、腐葉土は乾燥しておらず、袋内で虫が湧いているものあります。



個人的に使用するものは…
鉢底石、バーミキュライト、ピートモスの3つです。
鉢底石、バーミキュライト、ピートモスは少量を使用する場合は100均で調達するようにしてます。
観葉植物 植替えのコツ まとめ
今回は、観葉植物の植え替えのコツについて解説しました。
観葉植物はマグァンプKとメネデールという市販のものを使用しています。
観葉植物を植え替えし、生長していけばよりその観葉植物が好きになるはずです。
成功率を上げるためにも、根の促進剤や元肥の工夫をするのも一興です。
如何でしたでしょうか?
今回は以上です。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
用土について詳しく知りたい方はこちら…
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