庭に畑を作る 簡単4ステップ

庭で野菜をつくってみたいけど畑がない。
どうしたら?

いいですね、癒されますよ。
庭の一部を畑に変えることは難しいことではないですよ。

『庭の一部を畑に変えて野菜を植えたい。』

土地を眺めてそう考えたことがある方も多いのではないでしょうか。

家庭菜園を始めるとき場所がなければ野菜を植えることはできません。

まず場所の確保が重要。

庭の一部を畑に変える方法をお伝えします。

この記事を読んで頂ければ、お住まいの少しのスペースを畑に変える考え方と方法がわかります。

この記事でわかること!

・敷地スペースの畑の替え方

・土壌の質の確認と改良方法

目次

敷地に入れている土と畑の土は何が違うの?

敷地の土は野菜を育てることを目的にしていないんですよね。
それぞれの目的に合わせた土の準備が必要です。

敷地の土は以下のような土を入れてあります。

  • 土自体に石やごみがたくさん入っている
  • 車が乗っても大丈夫なほど転圧され引き締まっている

家を建てる前提の土地は、造成をする段階で造成目的の土を大量に敷地に投入します。

石やガラなどが大量に入った土を使用していきます。

石などがあるおかげで土が引き締まり、人、時間が経てば車のような重量物が載っても沈まない土地が完成します。

家を建てるような土は、地震に強いことが良い条件となります。

土の表面から地中まで柔らかければ、地盤改良が必要になってしまいます。

硬く引き締まっていることが理想です。

この土の条件は、畑の土と真逆の位置にあるものです。

畑に変える作業は、普通の土をふわふわした野菜を作る土に変えてあげる工事をすることです。

地域により、地中の土の質が粘土質であったり、砂質であったり異なります。

併せて土壌の改良を行うようにし、初年度より野菜を育てていける土を作っていきます。

野菜を育てる為の土については以下をクリック

私の家は山間部の地盤の悪い地域で、土自体は粘土質気質です。
地域により条件は変わりますが、畑を作るうえでのやることは変わりません。

我が家で畑を増やす際に行う計画、作業について説明していきます。

畑をつくる計画

野菜作りに適した場所なのか確認していきましょう。
日当りや風通しは特に大事‼

まず畑をつくる場所について、以下のとおり整理しましょう。

日照時間と風通しを確認する

日照時間

畑を作る場所の日照時間と風通しはどうなのか考えてみましょう。

野菜を育てる上で日照時間は重要な要件となります。

野菜により日の光を好むもの、そこまで要らないものなどなんでも植えれば育つというわけではありません。

スクロールできます
分類特徴種名

陽性植物
1日中(6h以上)日が当たることを好み日陰では育成が難しい。トマト、ナス、ピーマン、きゅうり、かぼちゃ、豆類、たまねぎ、さつまいも、きゃべつ、白菜、ごぼう、カリフラワー など

半陰性植物
半日(3~4h)は日が当たることを好む。
カーテン越しの明るさ程度が1日あれば育つ。
いちご、ほうれんそう、小松菜、かぶ、レタス、ジャガイモ、さといも、アスパラガス、ねぎ、生姜   など

陰性植物
直射日光を好まない。半日陰、日陰でも育つ。しそ、みょうが、にら、
ハーブ系:ミント、チャービル、レモンバーム
野菜の必要日照時間

畑を作るにあたり日照時間次第で育てられる野菜も変わってきます。

さらに日が当たる土地についても方角も重要です。

畑を作るうえで良い場所

北 < 西 < 東 < 南

これは建物などを基準にした時の畑全体の場所のことです。
理想は南、次いで東が良いです。

土地を選ぶ時と同じ要件ですが、野菜は東の方が良い理由は『野菜は西日を好まない』

敷地内で畑を作る場所を選べるなら方角も意識していきます。

ただ、半陰性植物は午後からの日照であっても半日となりますので、育てることが可能です。

厳密な日照時間は計器等がなければ測ることができませんので、畑で線引きしていくようになります。

風通し

風通しも重要です。

風通しが悪いと以下のようなことが発生します。

  • 風がないと湿度が上がる
  • 風がないと温度が上がる
  • それを経て害虫被害、野菜が病気になる

都会に行けば土地自体も小さくなり、庭が建物に囲まれて風通しが悪く、どうしようもない場所はあります。

畑を確保できるスペースがあればそこまで難しいわけではありません。

近所の建物の位置に注意し、日の光や風通りの妨げになるか確認をします。

特に北道路付きの土地が注意が必要です。

南側の庭で畑を確保する場合は風通しと日当たり、道路付近の駐車場を畑にする場合は、調べた日照時間育てたい野菜が生育可能かを考えてみましょう。

夏は日が高く、比較的日が当たりやすく、秋、春は夏より日が低くなりますので日照時間は短めになります。

日当りがそこまで影響するんですか?

日照時間と風通しは畑にする場合は気を使っています。
私の家でも建物に囲まれた畑はありますが、そういう場所ではトマトやナスなどの夏野菜より、ハーブや花を育てたりしています。

場所が多数あるから日当りを考慮しながら栽培するものを選んでいます。
敷地が少ないなら、その環境下で元気に育つか観察していくのも楽しみ方のひとつですよ。

畑予定地の面積と必要資材を決める

畑にする面積を確認、準備していきます。

畑にしたい場所について以下のことを確認します。

  1. 地中に配管が通っていないか?
  2. 畑の面積(短辺、長辺の長さ)を確認し必要資材を決定する。

1.地中に配管が通っていないか?

お住まいの敷地に畑を作る場合、水道メーターから住宅内に入る水道配管や排水に使用する合併浄化槽や下水配管、ガス等の配管の上に畑を作ることのないように注意します。

畑を作る際も土の入れ替えで30㎝程掘り起こします。

掘り起こしている際の事故、配管の劣化など配管の掘り起こしが必要になった場合のことを考慮し、配管の通っている場所で畑や花壇を作るのはやめましょう。

2.畑の面積(短辺、長辺の長さ)はどの程度になるか?

日照時間や風通し、配管を確認し問題ないことがわかったら育てたい野菜をイメージしどの程度の広さが必要なのかイメージし面積(短辺、長辺の長さ)を決定し、見切りなどの材料を決めていきます。

3.見切りに使う材料について

スクロールできます
商品メリットデメリット
コンクリートブロック
コンクリートブロック・レンガなど
〇壊れにくい
×工事が大変
古い枕木
枕木
〇見た目が良い×雨風で劣化
×腐食
ガーデンフレーム
ガーデン・フレーム
〇見た目が良い
〇土の上に設置するので、腰を落とさず作業ができ、作業効率はあがる
×土の温度が上がりやすい
×撤去する際土を捨てるなど手間が多い
根止め
根止めストッパー
〇直線以外にも斜めや丸でも対応可
〇加工が容易
×プラスチック製なので壊れやすい
×巻き癖を解消してから使用しないと設置が大変。
見切り材 具体案

と代表的なものをあげております。

何もせず、畝上げしていくこともできますが、出来れば、見切りをし土の流出や石などの流入を防ぐために設置していきます。

家庭菜園に必要な道具については、こちらを参考にしてください。

その他に畑の造成時に以下ご用意ください。

別途準備が必要なもと
  1. ブルーシート
  2. ふるい(100均でも用意できます)
  3. 水平器(水平レベル)

耕やす作業をしていきますので、備中鍬と鋤簾、スコップと見切り材の用意も忘れずに‼

畑づくりの手順

本題となります。以下の4ステップにて畑を作っていきます。

1. 草をとる

畑を作る場所の草をとります。地面をきれいにし見切りの位置などの確認をしていきましょう。

2. 既存の土を耕す

既存の土を耕していきます。耕す深さは30㎝程度耕します。耕したら土をほぐして石とごみを除去していきます。

土をふるいにかける

ブルーシート』を用意します。

耕した土をスコップですくい写真のように『ふるい』にかけて土と石をわけていきます。

土は『ブルーシート』上に石とごみについては処分となります。

振り分けた土については見切り工事が終わり次第、畑に戻します。

宅地の土は石やごみが多く混じっていますのでめげずに頑張りましょう。

見切りを設置

土を取り除いたら見切りを設置していきます。ブロックフェンスの場合は設置部分を平に整えていきます

また、ブロックとブロックの継ぎ目についてはモルタルもしくはブロック用接着剤で固定していきます。

水平を採るためブロック設置部分に生コンを敷く方法がありますが、我が家では畑については土自体を水平に整え、ブロックを設置し手間はかけません。

ブロックを敷き詰めた後『水平器』で平行を確認し位置を確定していきます。

畑土を作る(土の性質を調べる)

ふるいにかけた土の土壌の質を調べていきます。

土壌次第で混ぜるものも変わりますので注視してください。

土壌の質を簡単に調べてみましょう。
土壌の質次第で土に混ぜるものを変えていきます。

調査方法

STEP
土を濡らす
じょうろで水をまく

ブルーシートに避けた既存の土に水をかけます。

一部で構いません。

STEP
濡らした土を握る
泥団子をつくる

濡らした土を一つまみし、握ってみます。

水の湿っているため、握った状態で塊になったことがわかります。

STEP
土を指で押してみる
土を指で押す

土を指で押してみてます。

写真の状態は簡単に崩れましたので壌土となります。

①簡単に崩れる → 壌土 

塊のまま → 粘土質

サラサラ → 砂質

押しても塊、サラサラして砂場の砂のような状態は一見してわかります。

土の性質がわかったら、土の性質毎に堆肥や用土を混ぜて畑の土を作っていきます。

土質の改良

土の性質

①壌土の場合 

写真の状態、押したら崩れる土は壌土となります。

壌土の場合は以下の記事での方法を参考にし、土に堆肥を混ぜ込んでいきます。

野菜作りの準備に取り掛かっていきます。

散布量については目安として行ってみてください。
「畑の土は1日にしてならず」です。
堆肥を入れて育ててを繰り返し、どんどん良くなっていきます。

粘土質の改良 …塊の状態 排水・通気が悪い

牛ふん堆肥腐葉土パーライトを混ぜます。 

(注):野菜を育てる前に入れる堆肥の量と異なります。次回の野菜づくりからはパーライトは入れずに堆肥のみの投入をしていきます。

粘土質の土に混ぜるものと量(㎡)

1㎡あたり= 牛ふん堆肥 10ℓ(4㎏) + 腐葉土 10ℓ(4~5㎏)

OR(もしくは)

1㎡あたり= 牛ふん堆肥 10ℓ(4㎏) + パーライト 10ℓ(4~5㎏)

組合せ的には牛ふん堆肥と腐葉土の組み合わせがおすすめです。
パーライトは畑ではあまり使いませんので、腐葉土を優先的に購入していきましょう。

③砂質の改良 … サラサラな状態・排水良すぎ

牛ふん堆肥腐葉土もしくは黒土赤玉土を混ぜます。

(注):野菜を育てる前に入れる堆肥の量と異なります。次回の野菜づくりからは赤玉土・黒土は入れずに堆肥のみの投入をしていきます。 

砂質の土に混ぜるものと量(㎡)

1㎡あたり= 牛糞堆肥 3ℓ(1㎏) + 赤玉土 3ℓ(2㎏)

OR(もしくは)

1㎡あたり= 牛糞堆肥 3ℓ(1㎏) + 黒土 3ℓ(2㎏)

OR(もしくは)

1㎡あたり= 腐葉土 3ℓ(1㎏) + 赤玉土 3ℓ(2㎏)

OR(もしくは)

1㎡あたり= 腐葉土 3ℓ(1㎏) + 黒土 3ℓ(2㎏)

組合せ的には牛ふん堆肥と黒土の組み合わせがおすすめです。
黒土、赤玉土についても使い切れる量を購入しましょう。

畑に上記の内容を入れ再度耕します。

こちらの作業を行い、植付の前準備のステップに進みます。庭を畑に変える作業はこれで完了になります。

なかなか大変そうですね。
特にブロックや見切りが心配です。

私は結構な不器用さんです。
とりあえずやってみて、気になるようなら畑を休める冬の期間に手直しをするようにしています。

自分で作る良さもありますが、もしそれでも気になるようなら下記の方法も検討してみましょう。

面倒だったら

家庭菜園はしたいが畑を自分でつくるのはどうもという方は業者さんに依頼する、畑を借りるという選択肢もあります。

業者さんに依頼

依頼先については園芸屋さん、外構屋さんなどになります。家の外構工事をしてくれた業者さんに依頼するのがわかりやすいですが、金額は会社により異なりますので、2~3社程見積りを依頼してみるのも良いかもしれません。

スクロールできます
依頼メリット デメリット

自分で行う
〇 費用を抑えられる
〇 畑を拡張したいときも
イメージしやすい
× 出来栄え
× 石の処分等先を自分で探す

業者さん
〇 出来栄え
〇 見切り、畑土入替え、
 石の処分など手間が少ない
× 費用
× 掘り起こしてみて、別途費用が掛かる可能性あり
自分で行う場合と業者さんに依頼する場合の比較

依頼先を探すうえでやめた方が良いことは、家を建てた建築屋さんや専門の業者さん以外に声をかけることです。

簡単に業者さんを見つけられますが、直接依頼をする場合に比べ中間マージンを取られるといったことがありえます。

費用が割高になる可能性がありますので注意してください。

また、費用面については自分で行う場合は材料代のみ。

業者さんを依頼する場合は、「人工」と規模により「重機回送費」という諸経費が別途かかってきます。費用は、自分で行う場合より当然割高になりますので、よく検討するようにしていきましょう。

畑を借りる

敷地がないけど家庭菜園を行いたい場合、「畑を借りる」ことになります。

借りる手段は『市民農園』、『民間貸農園』、『知り合いの畑を借りる』などがあります。

それぞれ申し込み方法や費用などは地域や借りる方により変わります。

市民農園』…4月~2月 年間費用 比較的安価 契約期間中に借りるのは空き次第

民間農園』… 月費用と入会金が必要 市民農園に比べると高い

など特性があります。

まず『知り合い』→『市民農園』→『民間農園』の順で探してみましょう。

『市民農園』についてはお住まいの市役所ホームページで詳細を確認できます。

借りることを希望される方は検索してみてください。

まとめ

今回は、「庭を畑に変える4ステップ」について解説しました。

最後に今回のまとめをしていきます。

検討段階に整理したいことは3点。

  • 畑予定地の日照時間
  • 風通しはどうか?
  • 畑予定地の面積を調べ必要資材を決める

出来る場所なのか、レイアウトを決めていき、以下のように行動を起こしていきます。

  1. 草を採る
  2. 鍬で耕しながら、石とごみを分別する
  3. 見切りを設置する
  4. 土の土壌の質を確認し堆肥を混ぜる

この作業で畑が完成します。野菜の植付する準備をしていきます。

今回は以上になります。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

次の準備はpH計測になります。

計画段階からわくわくできるか?」が畑をつくる作業ではこの気持ちが大事です。

最後は感情論になってしまいますが、形にする為に手間がかかります。

この記事が畑づくりの足しになれば幸いです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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