ツルボケ 原因と対策

ツルボケってよく聞きますけど…。
何が悪いの?

そうですね。ツルボケに注意してね‼
みたいのことよく言いますよね。

今回は、ツルボケについて簡単に説明します。

ツルだけが生長してしまった…。

こういう事、経験ありますか?

ツルボケは、サツマイモなどの根菜類で見られる症状で、根が生長してほしいのに、葉だけが生長していく症状のことです。

これから、家庭菜園を始める方や、サツマイモ、豆類を育てる方向けの内容です。

この記事でわかること
  • ツルボケの原因と症状
  • ツルボケの対策
目次

ツルボケの原因

ツルボケの原因と起きる野菜について説明していきます。

ツルボケとは?

サツマイモの葉

野菜作りは、実をちゃんと収穫できることが成功になります。

その為には、根、葉、実が元気に生長することが重要になります。

ツルボケとは、健全に根や実が生長せず、葉や茎だけが必要以上に生長してしまうことです。

ツルボケは根菜類から果菜類問わず発生する恐れがあり、野菜を育てる上で、気をつけたい症状の一つとなります。

ツルボケが起きる野菜

分類/科目野菜
根菜類サツマイモ・長芋・生姜など
マメ科エダマメ・エンドウなど
ウリ科キュウリ・カボチャなど
ツルボケが起きやすい野菜

原因は共通しています。

ツルボケが発生した野菜の葉は、通常より色濃くなります。

蔓自体も太くなり、蔓間が広くなっていきます。

ツルボケの原因

ツルボケの原因とされるのが、肥料過多です。

葉の肥料分、チッソを過剰に吸収することで起きていきます。

肥料を吸収するサイクルについてです。

STEP
与えた肥料を根から吸収する

肥料を与えることで、根から肥料を吸収していきます。

肥料分が多くても、必要分を吸収するわけでなく、絶えず吸収していきます。

肥料分を探す必要がないため、根が長くならず、短く太くなっていきます。

STEP
肥料を消費するため、光合成をする

根が吸い上げた栄養は、葉で蓄えられます。

植物は光合成をしないと、肥料分を消費できません。

たくさん蓄えられた栄養を使用するために、葉や茎を大きくしていきます。

STEP
葉や茎の現状を維持するために栄養を消費する

葉が必要以上に大きくなっても、根は肥料を吸い続けます。

葉は蓄えている栄養を消費するために、更に葉や茎を大きくしていきます。

葉や茎を維持するために栄養を消費していき、実を生長させるための栄養を確保できなくなります。

これが、ツルボケのサイクルとなります。

考えられる要因

米ぬかを畑にまく

施肥量

  • 元肥で肥料を与えすぎた場合
  • 前作野菜栽培時の残留肥料分

肥料の与えすぎが有力な原因です。

マメ科での原因

マメ科の野菜の根は根粒菌と共生しています。

根粒菌空気中のチッソを固定する役割をします。

チッソ肥料を施さなくても、チッソを吸収することができます。

逆に元肥チッソ肥料は控え目にしないとツルボケする可能性があります。

肥料過多のほかには、天候不良で、雨の日が続き、土中の水はけが悪くなることも要因の1つとして挙げられます。

ツルボケの対策

肥料過多による、ツルボケが起きた時の対策は以下の通りです。

ツルボケが起きた時の対処

①追肥をせず、水を多めに与える

水やり

元肥などで、大量に肥料を与えたわけではない場合は、追肥をするのをやめ、肥料の消化を促す。

それでも、勢いがやまない場合は、土中の肥料を流出させるため、多めに水を与えていきます。

チッソ分を水に溶かし、改善させていきます。

おおよそ、5日ほど与えてみましょう。

②カリウムを投入する

草木灰

養分の拮抗作用の効果を利用します。

チッソが過剰に土中にある場合、カリウムを投入することで、チッソの吸収を抑制されます。

これは、過剰にある場合に起きる作用で、通常、少ない量の場合には、作用されません。

カリウムは、光合成の産物を根、根塊等に転流させる働きがあります。

代表的な肥料としては、草木灰、硝酸カリなど

③つる返し(サツマイモなど)

つる返し

サツマイモを栽培する際に、8月頃から数回、つる返しという作業を行います。

伸びすぎた蔓は、写真のように不定根という根を生やします。

この根を使い、葉の養分を吸い上げていきます。

これを引き抜き、裏返すことで、葉の養分を分散し、根塊を太らせることができるようになります。

肥料過多の場合の対策ですが、これをすればいくらか緩和されます。

ただ、完全に解決されるわけではありません。

ツルボケは起きてから、対応するよりは未然に防ぐことが大事です。
未然に防ぐ処置をみてみましょう。

ツルボケを未然に防ぐ方法

ツルボケが起きやすい野菜かどうか、確認してから植え付けすることが大事です‼

①追肥で肥料を調整する

追肥

元肥、前作の野菜の残肥が原因でツルボケが発生する可能性が高い。

元肥は控え目。

前作の状況を踏まえ、場合により元肥はせず堆肥の投入のみで野菜を作ります。

葉の様子を見て、葉の色が薄くなるなど肥料不足が見られるようなら追肥をしていきます。

②コンパニオンプランツ

サツマイモと赤シソ

コンパニオンプランツを利用する。

例えば、サツマイモ赤シソ混植していきます。

赤シソ吸肥力が強すぎて、ほとんどの野菜との相性が悪いですが、サツマイモとの相性は良い。

赤シソが養分を吸う為、サツマイモのツルボケ対策となります。

その他の例:カボチャ+エンバク

畝の両端にエンバク先に植えることで、カボチャのツルボケを抑制していきます。

サツマイモやキュウリやカボチャは元肥をせず、育てるようにしています。それだけでも割とうまく育てることができていますよ。

ツルボケ 原因と対策 まとめ

今回はツルボケについて、掘り下げてまとめてみました。

肥料過多が原因になる場合がほとんどになります。

ツルボケを解消するために、時間が掛かり、収穫が遅れる、できないということは家庭菜園をしていけば、いつかは突き当たる可能性はあります。

参考になればと思います。

ツルボケをしないようにする肥料の与え方がわかる野菜の育て方はこちら。

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今回は以上です。

最後までお付き合い、ありがとうございました。

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