有機質肥料の成分一覧 特徴

有機肥料成分一覧 アイキャッチ

有機質肥料の種類と成分、特徴について解説します。

「有機質肥料の特徴を比較したい。」

肥料を選ぶ時、肥料の一覧があれば、便利ですよね。

有機質肥料の製品別に成分と特徴についてまとめました。

この記事を読んで頂ければ、肥料の比較をスムーズに行うことができるようになります。

これから家庭菜園を始める方から熟練の方まで野菜作りをされる方全般向けの内容です。

施肥前の比較に参考ください。

この記事でわかること
  • 肥料の3要素含有量の見方
  • 有機質肥料の特徴
  • 有機配合肥料のメリット、デメリット
目次

有機質肥料と肥料袋の見方

有機質肥料って何だろう?
特徴をまとめています。

有機質肥料とは動植物由来の原料を使って作られる肥料となります。

有機野菜やオーガニック農法にて野菜を育てる場合は有機質肥料は必要不可欠です。

良い土を作るためにも有機質肥料は重要な役割を果たします。

特徴についてまとめました。

1.効用がゆっくり効いていくため、作物もゆっくり健康に育っていく

2.土の中の微生物が活性化し、土の団粒化がすすむ

3. 微量要素を吸収し、作物の生育、食味が良くなる

1.臭いがきついものもあり、虫や鳥を寄せ付けてしまうものもある

2.発酵過程でチッソ飢餓ガス障害が発生する可能性がある

3. 効用が緩効性、発酵に時間がかかる為、追肥に向かないものがある

化学肥料のみを使い続けていくとリスクが大きく有機質肥料の活用は必要不可欠になります。

購入にあたり、基本的な肥料の見方をみていきましょう。

有機質肥料と化成肥料共通となりますが、肥料袋には下記のような記載があります。

肥料袋の見方になります。
家庭菜園で使用する肥料共通です。
これは何となくでも憶えてほしい‼

肥料袋の説明

肥料を購入する際の肥料袋に記入されている内容について理解できるようにしていきましょう。

肥料袋でわかること。

  1. 肥料の種類
  2. 容量
  3. 成分の配合比率
  4. 効用

3の成分の配合比率については画像のとおり、「」表記されており、容量×「%」をすると配合量がわかるようになっています。

3要素について記載がされており、購入の際にはおおよそどの程度配合されているか見てわかるようにしておきましょう。

肥料によっては育てたい作物の施肥量を表記されているものもあります。

表記については「有機質肥料」、「化学肥料」とも袋のいずれかに記載があります。

このあとも3要素についての含有量を記載しています。
スクロールする前に今一度確認してみて。

有機質肥料 一覧

スクロールできます
肥料配合比(%)効き方特徴・留意点
チッソ
(N)
リン
(P)
カリ
(K)
油かす5~71~21~2緩効性チッソ肥料
未発酵品
発酵油かす速効性
緩効性
大粒タイプは緩効性
骨粉417~24緩効性リン酸肥料
熔リン級
草木灰3~47~8速効性灰の為石灰分が別途あり
魚かす7~85~61速効性作付けまで2週間以上空ける
米ぬか2~2.64~61~1.2緩効性畑に使用するのは脱脂米ぬか
発酵鶏ふん47~92.5速効性作付け1週間
空ける
配合比と効き方

油かすはチッソが多い為、それ以外のものを補填するために草木灰と併用しバランスを整えて使用していきます。

油かす

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
油かす5~71~21~2緩効性
油かす 配合比
なたね油かす

油かすは菜種や大豆から油を搾った残りカスのことです。(種類:菜種大豆骨粉入りなど)

チッソ補充が目的となります。じわじわ効いてくるため元肥として使用していきます。

未発酵品の為、畑に入れて発酵が始まるため、植付2~3週間前に施します。

追肥の場合は油かすを濡らして液肥で使用します。

液肥の作り方

2ℓペットボトルに水を入れ、1日、日向に置きカルキ抜きをする。

翌日以降に、その水2ℓ:油かす200mlの分量にてペットボトルに入れる。(日陰で3~4週間寝かす)

使用時の希釈は上澄み液600倍程度をかぶ基に向けて吹き付ける。

注)葉にかけると肥料焼けをおこします。なお、発酵すると結構臭いです。

個人的には油かすが好きです。
米ぬかのチッソ対策時鶏ふんと併せて使用しています。
有機質肥料の代表選手です。

発酵油かす

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
発酵油かす462速効性から緩効性
発酵油かす 配合比

菜種や大豆から油を搾った残りカスを発酵させたものです。

未発酵の油かすとは配合内容が変わってきます。

発酵済みの利点ともなりますが、施肥1週間で植付可能、そのままで追肥にも使用ができます。

粒が小さいものは速効性、大きいものは緩効性となります。

骨粉

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
骨粉417~24緩効性
骨粉 配合比
骨粉 肥料

豚、鶏や魚の骨を粉砕して加熱したもので粉末タイプの有機質肥料となります。

リン酸ほぼ全振りの肥料です。

花付きや実付きをよくするために単肥扱いで用います。

リン酸補充の肥料の為、元肥をメインで使用します。

チッソとカリは別の肥料で補っていきます。

骨粉と油かすを混ぜ合わせた「骨粉入り油かす」という商品もあります。

骨粉と油かすの長所を活かし、チッソを補充する方法などがあります。

骨粉は効果もすごいですが、臭いもなかなかにすごいです。
家屋が密集しているところでは使用を注意してください。

草木灰

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肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
草木灰3~47~11速効性
草木灰 配合比
草木灰

その名の通り、草や木を燃やして灰にしたもので「そうもくばい」と読みます。

土に混ぜ込んで使用します。畑に散布しそのままにすると風で飛んでしまいます

使いすぎると土を酸性からアルカリ性に引き上げ、カリウム過剰になり、マグネシウムを吸収できなくなるため量には気をつけてください。

単肥硫安塩化カリ過リン酸石灰と混ぜ合わせると有害ガスを発生するため使用注意。

草木灰は単独ではジャガイモの肥料として使用します。
個人的な好みですが、鶏ふんと併せて使用しています。

魚かす(魚粉)

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
魚かす7~85~61やや速効性
魚かす 配合比

生きた魚を乾燥させて粉末にした肥料。

効き方が速効性で元肥追肥双方に使用できます。

トマトなどの実を甘くする効果があります。

配合比はチッソ分が多めとなっているため、与えすぎると病害虫が発生するため、使用量については注意が必要となります。

1番茶前に使用される配合肥料には魚かすが配合されています。
農家さんはその配合肥料を「さかな」って呼んだりします。

米ぬか(生・脱脂)

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
米ぬか2~2.64~61~1.2緩効性

米ぬか 配合比
米ぬか バケツ入り

米ぬかには脱脂の2種類があります。

畑に混ぜ込む場合は脱脂米ぬかを使用します。

作付けから2~3週間前に畑に撒きすき込むようにしてください。

米ぬかの使用方法はこちら

蓋つきのバケツなど、ネズミや虫を寄せ付けないように保管しましょう。

袋保管は穴を空けて米ぬかを食べられることがあります。

また、虫などがついたとしても、使用自体は可能、効果も変化はありません。

米ぬかは超低コストで手に入るから人気が高いです。
家庭菜園をしている人からも、生物からも人気です。
使用、保管には注意してください。

発酵 鶏ふん

スクロールできます
肥料の種類配合比(%)効き方
チッソ(N)リン(P)カリ(K)
発酵鶏ふん7~92.5速効性
発酵鶏ふん 配合比
鶏ふん バケツ入り

普通化成クラスの肥効があり、価格もお求めやすく重宝されます。

発酵鶏ふん乾燥鶏ふんと比べると臭いが緩く肥料効果も良いです。

速効性の肥料の為、元肥追肥ともに使用できます。

また鶏ふん石灰分を含んでいますのでpHをアルカリ性に振り向けるため使用に注意してください。

以上が家庭菜園で使う可能性が高い有機肥料となります。

有機質肥料は組合せで3要素を補っていきます。
メリット、デメリットを確認しいろいろな方法を試してみましょう。

有機配合肥料とは

有機配合肥料は有機肥料ですか?

有機配合肥料は下記のような商品があります。
有機農法を目指す場合は、使用注意です。

紹介した肥料の種類とは別に「有機配合肥料」というものがあります。

目的に合わせ、単肥(チッソ肥料、リン酸肥料、カリ肥料)を組み合わせて混ぜ合わせた肥料になります。

有機入り配合肥料(有機入り化成肥料)

市販されているものは「油かす」や「骨粉」をベースに一部化学肥料を混ぜ込んだものが多いです。

逆に有機化成肥料という商品もありますが基本は同じ内容で化成肥料を使っていることがわかるような商品名となっています。

1.有機肥料の緩効性、化成肥料の速効性を組み合わせることで、元肥、追肥とも使用できる

2.化成肥料ならではの成分バランスが良く、組み合わせの必要がない

1.有機JAS制度に基づいた「有機農法」、「オーガニック農法」を目的とした場合、使用はできない

2.高価

上記の点より有機肥料というわけではありませんので、ご自分の農業方針を鑑みて使用を決めてみてください。

有機100%配合肥料

化成肥料を使わずに「油かす」、「骨粉」などのいくつかの有機質肥料を混ぜたものになります。

有機化成肥料と違い、成分バランスが整っていないため、その商品によって成分の配合が変ります。

商品によってはチッソ、リン酸の2種類の配合というものもあります。

形状も様々で「粉末」、「粒状」、「ペレット」と様々ですが、「粒状」にするために化学品を使用している可能性もあります。

商品の説明をよく読んで選ぶようにしてください。

1.100%有機肥料となるため有機JAS制度対応の商品もある

2.自分で混ぜ合わせる手間を省ける

1.商品により成分バランスが異なる

2.高価

製品により追肥の使用ができるかどうかは異なります。

自分の目的にあった商品選びが必要となります。

配合肥料より有機質肥料を単体で使用する方が「ロマン」があります。
使用している肥料を言うにも、何かかっこいいと思うのですが…。

まとめ

今回は有機肥料の詳細について説明しました。

如何でしたか?

ここで紹介したもの以外にも有機質肥料はありますが、家庭菜園でよく使われるものについては網羅しています。

化学質肥料との大きな違いは、肥効が出るのに時間がかかることです。

追肥として使用する場合は液肥にしたり、有機質肥料の中でも、速効性のあるものを使用する等の工夫が必要です。

その工夫が「野菜を作る面白さ」です。

慣れてきたら、色々なものを作っていきたいですね。

今回、以上です。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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