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青枯病


青枯病はウイルスによる病気で、土壌感染症の一種です。
高温、多湿時期に発生します。
根の傷などから侵入した細菌が茎の導管を詰まらせて、養分の流れを遮り、上の葉から萎れていき、つる割れ病のように、日中は萎れ、夜になると回復するを繰り返し、そのうちに枯れてしまいます。
茎を切って水につけてみて、日光にかざして導管から半透明の筋状の汁が流れ出たら、発病サイン。
・発病した野菜や残渣は、畑外で処分
・周囲の土も処分(ウイルスがあるため)
・処分に使ったハサミなどはよく洗浄・消毒



現状、対応する農薬はなく、一度感染すると、その後も感染を繰り返す傾向があります。
発生した場合は、野菜と根を張った土ごと処分することが大事です。
青枯病の対策
②水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
③水やりに注意
④苗の変更
抵抗性品種や接ぎ木苗を使用する。
⑤太陽光消毒
最終手段です。
土の処分をしても、また起きた場合は、夏の太陽光の力を借りて、消毒していきます。
萎凋病


萎凋病はカビによる病気で、高温時に発生します。
農薬での治療は難しく、発生したら除去が鉄則です。
初期症状として、茎の先端が萎れ、その後、下から上に葉が黄変し、株全体が萎れていきます。
茎を切ってみると断面がリング状に茶色に変色していたら発病サインです。
・発病した野菜や残渣は、畑外で処分
・周囲の土も処分(ウイルスがあるため)
萎凋病の対策
②苗の変更
抵抗性品種や接ぎ木苗を使用する。
③マルチの変更
マルチをし続けると地温が上がり過ぎる傾向があります。
マルチをやめて、敷き藁をして地温が上がり過ぎないようにしていきます。
うどんこ病


うどんこ病は日当たりが悪く、雨の当たりずらい下葉の部分で発生するカビの一種です。
葉などが小麦粉をまぶしたように白くなり、生育が悪くなったり、葉や茎が変形します。
放置すると、葉から茎、花へと転移していきます。
食用部分に発生していなければ、食べても問題はありません。
・発病した部分を取り除く
・農薬散布(カリグリーンやアーリーセーフスプレーなど)
うどんこ病の対策
①適正な施肥
施肥量を守り、チッソ過多にしない。
肥料の与えすぎは、病気にかかりやすくなります。
②密植を避ける
株間の密集を避け、葉や果実が近づきすぎないようにし、風通しをよくする。
③接ぎ木苗や抵抗性品種を選ぶ
接ぎ木苗は、病気や害虫に強い野生種や同じ科の野菜などの台木に接ぎ木することで病気抵抗を高める方法です。


疫病


梅雨時や水はけが悪く湿気が籠るような環境化で多発します。
葉に水がしみたような斑点ができ進行すると白カビに覆われて株が枯れます。
可食部で発生したら食用は諦めます。
・発病部分を取り除きます
・消毒を散布:銅水和剤(ドイツボルドーA)やシアゾファミド水和剤(ランマンフロアブル)
疫病の対策
①水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
②ポリマルチを張る
雨で泥が跳ね、葉裏に土中にいる病原菌がついた状況となりカビとなります。
③適正な施肥
チッソ過剰により茎や葉が軟弱になることも原因の一部となります。
適正な施肥を行いチッソ過多にならないようにする。
黄化葉巻病


黄化葉巻病(トマト黄化葉巻病)タバココナジラミが媒介するウイルスの病気です。
感染すると、果実が堅くなり、不味くて食べられなくなり、治療方法はありません。
・芽先の葉が縮れる
・芽先の葉が黄色になり、生長しない
葉はまだらに黄色になり、上や下に巻き込み、新芽は縮み、株の生長はストップします。
タバココナジラミの防除をすることで予防します。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
黄化葉巻病の対策
①予防(注:農薬使用)
タバココナジラミが発生するのは、6月から10月に、脂肪酸グリセリド乳液(アーリーセーフやサンクリスタル乳剤)などを株全体に散布し、予防をする。
②環境の整理


タバココナジラミは生息範囲が広く、畑周りに雑草がある場合は、そこにも生息している恐れがあります。
草刈りをし、環境を整理しましょう。
また、野菜等の残渣もこまめに処分しましょう。
タバココナジラミの温床になる可能性があります。
③シルバーマルチ、防虫ネットの使用


シルバーマルチ設置例


防虫ネット
シルバーマルチは光の反射による害虫の飛来忌避。
雑草発芽予防。
防虫ネットをする場合は目合い0.4㎜程度のものが◎。
か行
褐斑病(かっぱん病)


褐斑病は、春時期に雨が多いときに発生しやすくなるカビの病気です。
葉では病斑と健全な部分の区別がわかりやすく、褐色でいびつな形の斑点ができ、徐々に進行していきます。
ひどくなると、落葉、株全体が枯れていきます。
病状は、茎では楕円形で縁がこげ茶、中が褐色の斑点ができます。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
褐斑病の対策
②水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
黒あざ病
ジャガイモ、サツマイモ、ゴボウなどの野菜で表面に黒いあざのような菌核ができます。
春ジャガ栽培時期に地温が低いと発生するといわれます。
発芽初期にかかると生育が遅れ、それでも生育しますが、先端の葉が小型になり、葉が上に巻いてしまうなどの症状がでてきます。
目ためは悪いですが表面部分のみ黒くなるだけで、中身には問題ありません。
・発症した場合は、株を抜き取り畑の外で処分
・葉や株等の残渣も同様
・処分に使用したハサミは使用後すぐによく洗浄する
黒あざ病の対策
①水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
③深植えしない
種芋を深く植えないようにします
④畑の太陽光消毒をする
夏の強光を利用して地温を高め、土中の病原菌を死滅させる方法です。
カビによる病気や雑草の防除に有効です。
⑤検査済みの種芋を使用する
市販されている種芋を使用します。
さ行
そうか病


ジャガイモ表面にへこみや盛り上がったかさぶたのような病斑ができます。
アルカリ土壌で、イモの肥大期に地温が20℃以上、乾燥していると感染確率が高くなります。
病斑部を取り除けば食べられます。
・発症した土地での連作は避ける
そうか病の対策
①土壌pHに気を付ける
ジャガイモは弱酸性土壌を好む野菜です。
野菜の適正pHを注意しアルカリ土壌での栽培にならないように注意する。
③種芋は検査済みのものを使用する
種芋は専用のものを使用します。
た行
立枯病


土の中に生息するカビによる病気で、ひどくなると株が立ったまま枯れます。
地際部分の根や茎が褐色になって腐り、成長した株が急激に衰えたり、株全体が萎れたりします。
長雨で起きやすく、被害部位は葉、茎、根と植物全体となります。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
・8月の暑い時期に太陽光消毒をする
立枯病の対策
炭そ病


炭そ病はあらゆる部位で発症します。
一般には葉に円形の褐色の病斑ができ、中央部が退色し穴が開きます。
植物ごとに症状は変わりますが、果実にも及びます。
気温の高い梅雨時や台風時期に蔓延します。
早期発見が大事になります。
取り除けば、栽培続行が可です。
・発病した部分や残渣は、畑外で処分
炭そ病の対策
②水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
③泥はねに注意
水やりによる泥はねを注意したり、マルチをすることで株や葉に泥がかぶらないようにしていく。
④風通しを良くする
密植を避ける。
剪定や間引きをして風通しが良い環境を用意する。
つる枯病


キュウリに限らず、ウリ科の植物に発生します。
茎、葉ともに症状がでます。
茎は、地際部分で、淡い黄色の病斑ができ、やわらかくなります。
葉では、菌が葉の縁から侵入して、V字型に病斑ができて枯れていきます。
わかりづらいですが病斑には黒い粒ができるのが特徴です。
病変のある葉を除けば栽培は可能。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
つる枯病の対策
②水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
④風通しを良くする
密植を避ける。
剪定や間引きをして風通しが良い環境を用意する。
つる割れ病


ウリ科の植物で多く発生します、根から侵入した菌糸が根や茎の導管を詰まらせる病気です。
気温が高くなる時期に、日中には萎れて、夕方には回復することを繰り返し、そのうちに下葉から黄色になり、全体の葉が萎れ、株そのものが枯れてしまいます。
放置すると他の株にも伝染するため、直ちに抜いていきます。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
・8月の暑い時期に太陽光消毒をする
つる割れ病の対策
②接ぎ木苗を使用
カボチャなどを台木とした接ぎ木苗を選ぶ。
③土づくりの工夫
キチン質を含むカニ殻を混ぜる。
④太陽熱消毒
夏の強光を利用して、病原菌を死滅させる方法です。
な行
夏疫病


秋ジャガ植え付け時期に起こる疫病です。
夏に高温乾燥の続く年に起こります。
葉に輪紋の黒い斑点ができ始め、たくさんできるとその部分は黄色になり、徐々に枯れていきます。
疫病との違いは
疫病は湿気、夏疫病が乾燥が原因となります。
・発症した場合は、株を抜き取り畑の外で処分
・消毒を散布:適用に合わせて、早めに硫黄・銅水和剤(サンケイ園芸ボルドーなど)を株全体に散布
夏疫病の対策
①土が乾き過ぎないように管理
高温乾燥が原因となります。
乾き過ぎないように、涼しい時間に適度に水をまきましょう。
②ジャガイモは健全な種芋を使用する
スーパーで購入する食用のイモを種芋に使用しない。
昨年の収穫したイモを種芋にしない。
基本は種芋は市販されている専用のものを使用します。
は行
葉巻病


ウイルスのよる病気で上の葉から感染が始まり、進行するにつれ下側の葉にシフトしていきます。
症状は上向きに巻き上がり葉自体が堅くなります。
感染すると生育障害が起こり、茎もほとんど伸びなくなります。
感染した種芋を使用すると収量も半分以下になります。
・発症した場合は、株を抜き取り畑の外で処分
・葉や株等の残渣も同様
・処分に使用したハサミは使用後すぐによく洗浄する
葉巻病の対策
①ジャガイモは健全な種芋を使用する
スーパーで購入する食用のイモを種芋に使用しない。
昨年の収穫したイモを種芋にしない。
基本は種芋は市販されている専用のものを使用します。
②コンパニオン・プランツ
天敵温存植物:ムギ類やソルゴーを栽培して障壁にする…アブラムシの天敵となるテントウムシを呼び寄せ、寄り付かないようにする。
③周辺の雑草を除草
周辺の雑草に感染する可能性もありますので、除草しておきましょう。
斑点細菌病


発病初期は、水の染みたような病斑ができ、その後、写真のような、淡い黄色から褐色の小斑点になり葉脈に沿って広がります。
梅雨時期や秋の台風時期の多湿時期に多発します。
病変が出たら、葉を早めに落とし、育てれば、乾燥してくれば発生が収まっていきます。
・発病した株は直ちに抜き取り、畑の外に持ち出し処分
・葉などの残渣も畑の外で処分する
斑点細菌病の対策
①水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
②泥はねに注意
水やりによる泥はねを注意したり、マルチをすることで株や葉に泥がかぶらないようにしていく。
③風通しを良くする
密植を避ける。
剪定や間引きをして風通しが良い環境を用意する。
粉状そうか病


そうか病との違いは病斑部の違いで見分けます。
イモの表面に少し隆起したかさぶた状の病斑ができます。
病斑部が剥がれたり、割れて中から粉状の白い胞子が出てきますが、収量、皮をむけば食べられるため、さほど影響は少ない。
・腐敗していなければ、皮を取り除けば食べられる…
粉状そうか病の対策
①水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
③深植えしない
種芋を深く植えないようにします。
④土壌pHに気を付ける
ジャガイモは弱酸性土壌を好む野菜です。
野菜の適正pHを注意し酸性土壌での栽培にならないように注意する。
べと病


春から秋の湿度の高い時期に多発します。
キュウリは、行灯をして、日中と夜間の寒暖差の対策をしますが、高温になれば風通しが悪くなり、湿度が高くなる為、起きやすくなります。
葉などに淡褐色の斑点ができて、進行すると紫色のカビが密生して枯れていきます。
幼苗期に発生すると、生育が阻害されます。
葉だけでなく、実にも発症し、発症した実は食べることはできなくなります。
・発病した株は直ちに抜き取り、収穫後の残渣も含め畑外で処分
・農薬散布(登録に合わせシアゾファミド水和剤などを散布)
べと病の対策
②水はけをよくする
高畝や排水路を設けるなどして水はけをよくする。
③適正な施肥
チッソ過剰により茎や葉が軟弱になることも原因の一部となります。
適正な施肥を行いチッソ過多にならないようにする。
⑤風通しを良くする
密植を避ける。
剪定や間引きをして風通しが良い環境を用意する。
ま行
モザイク病


モザイク病はアブラムシを媒介として感染する、ウイルス性の病気です。
ジャガイモの葉にはんてんのような模様が出てきて、モザイクがかかったような見た目になります。
若い株が感染すると被害が大きくなり、葉から茎、花、果実に委縮していきます。
・発症した葉などは直ちに切り落とします
・株まで委縮した場合は抜き取り、残渣も畑に残さないように外で処分
・処分に使用したハサミは使用後すぐによく洗浄する



ウイルス性の病気ですので、畑にウィルスが残ると2次災害になります。
切り取った葉や茎、ハサミの扱いに注意しましょう。
モザイク病の対策
①防虫ネットをトンネルがけする
ネットをトンネル掛けし虫よけをしていきます。
②コンパニオン・プランツ
天敵温存植物:ムギ類やソルゴーを栽培して障壁にする…アブラムシの天敵となるテントウムシを呼び寄せ、寄り付かないようにする。
③幼苗期の苗を保護
幼苗期の苗は大型のペットボトルをかぶせて保護するようにする。
や行
や
ゆ
よ
ら行
ら
り
る
れ
ろ
わ行
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