
カブの育て方について説明します。
カブの栽培について説明していきます。
カブは手軽に栽培できる小カブから15㎝程度まで大きくなる大カブと色々な品種を楽しめる野菜です。
根菜類の中では比較的育てやすく、家庭菜園を始めたばかりの方向けの野菜です。
今回は菌ちゃん農法で栽培しましたが、施肥についても解説していきます。
この記事は、家庭菜園でカブを育てたい方向けの内容です。
- カブの有機栽培方法
- カブのコンパニオンプランツと後作
- カブの病害虫
カブの基本情報


カブは根の直径が5~6㎝の子カブのほか、10~14㎝の中カブ、15㎝以上の大カブに分けられます。
家庭菜園では、栽培日数が短い子カブが作りやすくておすすめです。
個性豊かな在来種も多く、いろいろな品種を少しづつ育ててみるのも楽しみ方です。



植付けの注意点はこちら
- マルチを張ると品質がよいものが収穫できる
- 取り遅れると根が割れることがあるので早めの収穫をしていく
- 生育状況に応じ追肥を施し、肥料切れがないようにする
栽培の流れ



カブの育て方を解説していきます。
土づくり
- 中性よりの土壌での栽培を好み、pHは5.5~6.5で調整。入れすぎ注意
- 根菜類の為よく耕し、畝は平畝にする
- マルチをする場合は点撒き、しない場合は筋蒔き


カブ(蕪)の元肥


元肥: 溝施肥 鶏ふん50g+骨粉 50g (㎡)
畝立て





今回は菌ちゃん農法で栽培しています。


植付け
元肥後1~2週間ほど空け種の植付けをしていきます。
点撒きをすることで間引きの手間を減らすのが狙いです。
①カブの種は直植付け


1ヶ所、3粒づつ植付けしていきます。
②指や缶の蓋で畑に穴をあける


種を植え付ける前に深さ1㎝のまき穴をあけます。
④土をかぶせ、手で押さえる


押さえることで水分が上にあがってきます。
植付け後は水やりは不要。
地中の水分を利用します。
安定した収穫と品種を望む方はF1品種。


カブのF1品種の種を見てみる
収穫後、種を採種し翌年の準備まで考えている方向け


カブの固定品種の種を見てみる
防虫ネット


防虫ネット


被害のあった葉
アオムシなどの害虫の被害にあいやすいので、種まき後すぐに防虫ネットをかけて侵入を防ぐ。
害虫の侵入を防ぐため、裾の部分に土を被せたりして隙間がないようにします。



菌ちゃん農法で実施する場合は防虫ネットはしていません。


糸状菌の力で虫が寄り付かないのが理想の農法です。
ただし、糸状菌がまだ育っていない段階や栽培適期を越えて暑すぎる場合など、苗が弱っていると容赦なく病害虫につかれてしまいます。
気候も考慮し植付けしていくとうまくいきやすいです。
間引き
追肥・土寄せ


土が固くなると生育が悪くなるため、中耕、追肥を兼ねて土寄せしていきます。
カブは根の張り方が浅く、土からせり上がりなが育ち、根がぐらついていると形が悪くなります。
そのために土寄せは重要な作業になります。



追肥は?



今回は菌ちゃん農法で行ったため追肥はしていません。
有機栽培の場合は、追肥はあまりしませんが、生育が悪いと感じた場合は下記のように施していきます。
- コカブは不要(生育期間が短く、実も小さいため)
- 中カブ、大カブは2、3回目の間引きと同時に行っていきます。
収穫




カブの実がせり上がってきたらそろそろ収穫時期です。



それぞれの収穫サイズは以下のとおりです。
- 子カブ … 5~6㎝
- 中カブ … 10~14㎝
- 大カブ … 15㎝以上
育てている品種のサイズになったら、収穫していきます。




葉を束ねて持ち、引き抜いて収穫します。




収穫適期を逃さないこと
収穫が遅れると、実が割れたり、すが入ったりして味が落ちてしまいます。
採りごろをのがさないようにしていきましょう。
カブ(蕪)の後作とコンパニオンプランツ
コンパニオンプランツは近くに植えることで育ちが良くなる野菜の組み合わせのことです。
無農薬でも害虫を遠ざけ、病気になりづらく、健全な野菜を育てつようになります。



同じ畝に植えた場合のおすすめです。
相性の良い組み合わせ(混植)
| 野菜 | 相性の理由 | 効果 |
|---|---|---|
| レタス類(リーフ・玉レタス) | 根の張り方が浅く、カブと競合しにくい | アオムシやアブラムシの忌避、空間の有効活用 |
| シュンギク | キク科特有の香りが害虫を遠ざける | コナガ・アオムシの忌避、病害虫予防 |
| ニンジン | セリ科の香りがモンシロチョウを遠ざける | 害虫忌避、根の深さが異なるため土壌を立体的に活用 |
| エダマメ・サヤエンドウ | 根に根粒菌が共生し、チッソを固定 | 土壌改良、カブの生育促進 |
相性の悪い組み合わせ
カブはアブラナ科となります。
アブラナ科であるダイコンやハクサイなどは同じ病害を共有するため混植はやめておきましょう。
| 野菜 | 理由 |
|---|---|
| サツマイモ | サツマイモの跡地は土壌が痩せやすく、カブの生育に不向き カブの生育不良、根の肥大不足 |
| ジャガイモ | 土壌中の栄養を多く消費し、根の競合が起きやすい 栄養不足によるカブの生育不良 |
カブの後作
カブの収穫後、畑を活かす後作には、土壌の状態・病害虫対策・季節のタイミングを考慮するのがポイントです。
以下におすすめの野菜と注意点をまとめました。
| 野菜 | 特徴・メリット |
|---|---|
| 葉ネギ・長ネギ(ユリ科) | 病害虫に強く、根が深く伸びる アブラナ科と異なる科で連作障害を回避しやすく、土壌の病原菌を抑える効果も期待できる |
| エダマメ(マメ科) | 根に根粒菌が共生し、チッソ固定ができる 土壌の栄養バランスを整え、カブで消耗したチッソを補う |
| レタス類(キク科) | 根が浅く、冷涼な気候を好む 土壌の深部を休ませつつ、病害虫のリスクも低い |
| トウモロコシ(イネ科) | 根が深く張る 土壌構造を改善し、輪作効果が高い |
| サトイモ(サトイモ科) | 根の性質が異なる 土壌の病原菌を避けやすく、湿り気のある畑にも適応 |
後作に向かないもの
同じアブラナ科の野菜、例えばダイコン、キャベツ、ブロッコリーなど。
連作障害のリスクがあります。
同じ場所での栽培は2~3年ほどは空けましょう。
また、サツマイモの栽培は特に注意です。
混植と併せ後作について注意が必要です。


後作は『ネギ』がおすすめ♪
カブは回転の早い野菜です。
後作はそのタイミングで植付けできる野菜がおすすめですが、その中でもネギがおすすめです。
カブの浅根性と補完し合い、土壌構造を改善、アリシンなどの香り成分を放出し土壌中の病原菌や害虫を抑制する効果があります。
育てやすさもおすすめのポイントです。
気温、病害虫にも強く家庭菜園を始めた方にもおすすめです。
カブ(蕪)の病害虫



カブには、特定の害虫が好んで寄ってきます。
以下に、よく発生する病気・害虫とその対策をわかりやすくまとめました。
カボチャの病気
| 病名 | 症状 | 好発条件 | 対策 |
|---|---|---|---|
| モザイク病 | 葉がモザイク状に色抜け/奇形・ねじれ | アブラムシ媒介 | アブラムシ防除/感染株除去 |
| 黒腐病 | 葉の縁近くに灰白質の病斑 | 低温時、雨が多発した場合 | 輪作、水はけをよくする |
| 根こぶ病 | 根が以上に肥大 | 連作障害、酸性土壌を好む | 連作をしない、中性土壌に調整 |
| 白さび病 | 葉裏に白い菌糸 | 低温で多雨の秋 暖冬で多雨の春 | 連作をしない、排水性を確保 |
カブの害虫
| 害虫名 | 被害内容 | 発生時期 | 対策ポイント |
|---|---|---|---|
| コナガ | 幼虫が葉や果実を食害 | 春~秋 | 成虫捕殺、リビングマルチ |
| カブラハバチ | 葉や果実を食害 | 春~秋 | 成虫捕殺、周囲のアブラナ科の撤去 |
カブ 無農薬での育て方 まとめ
今回はカブの育て方についてまとめてみました。
カブは回転も早く、栽培しやすい野菜です。
手短に育てたい場合は小カブ、じっくり育てたい場合は中カブ、大カブ。
自分にあったカブを育てていきましょう。
今回は以上です。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。








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