かつお菜 有機・無農薬での栽培方法

かつお菜の育て方について説明します。

かつお菜は福岡県の伝統品種。

生食よりも煮物やお雑煮に重宝される野菜です。

本州では割と育てる方も少なく、情報も少ないように思います。

今回は、かつお菜の栽培方法、収穫の仕方について解説します。

この記事は家庭菜園にてかつお菜を栽培したい方向けの内容です。

この記事でわかること
  • かつお菜の有機栽培方法
  • かつお菜のコンパニオンプランツと後作
  • かつお菜の病害虫
目次

かつお菜の基本情報

かつお菜の詳細
科目定値方法日照時間生育適温発芽適温適正pH連作障害
アブラナ科種植え・育苗やや陽性15~20℃(地上)20~25℃6.0~6.52~3年
基本情報

かつお菜は福岡の伝統野菜で博多雑煮に不可欠な野菜です。

コマツナや高菜の仲間で寒さに強く、0℃でも耐える強さがあります。

逆に暑さに弱く、30℃を越えると生長を停止してしまいます。

収穫は12、1月がピーク。

糖立ちするまで収穫を楽しむことができます。

植付けの注意点はこちら

かつお菜の栽培の注意点
  • 暑さに弱く、夏の植付けは避け9月頃より寒冷紗を使用し育苗する
  • 葉を害虫に食害されやすいため、防虫ネットは不可欠
  • 霜に強く、霜がかかることで甘みが増す

栽培の流れ

かつお菜の栽培方法を見ていきましょう。

土づくり

  • 微酸性の土壌での栽培を好み、pHは6.0~6.5で調整。入れすぎ注意
  • よく耕し、畝は平畝にする
  • マルチをするため点撒きで行う。
完熟した堆肥

植え付けまでに土づくりを済ませておきましょう。

土づくり、特にpHは注意しましょう。

  畑の準備 植え付けまでの流れ 

20㎝~30㎝程度は耕していきましょう。

かつお菜の元肥

全面施肥

かつお菜は葉物野菜ですが、元肥ではチッソ(N)よりもリン(P)カリ(K)優先させます。

根張りをよくすることで耐寒性が強くなります。

逆にチッソ(N)をあげ過ぎることで徒長する可能性もあるた控え目にしていきます。

全面施肥にて定植前に施していきます。

元肥: 全面施肥 鶏ふん25g+草木灰 25g (㎡) 

 畝立て

かつお菜 植付け株間、条間
かつお菜の植付け

畝は平畝を作っていきます。

畝幅 :90㎝

畝高 : 10~15㎝

株間 : 25~30㎝

条間 :25~30㎝

育苗

苗植えは9月中旬から行います。

かつお菜の種
かつお菜の種
かつお菜 セルトレーの種

セルトレーに種植えをしていきます。

植付け時期は夏場の残暑が残る時期に植付けをするため、発芽を促すための資材活用をしていきましょう。

種 5 粒 / 1ヵ所

種の上に土を軽くかぶせていきます。

かつお菜 定植前セルトレー

かつお菜は種植えから1週間程度で芽がでてきます。

本葉4~5枚ほどまで育ったら畑に定植します。

おおよそ播種後、3~4週間程度が目安です。

注意点
遮光ネットで育苗

猛暑での育苗 -遮光ネットの活用‐

9月になっても30℃を越え苗の生育を阻害する気候になっています。

遮光ネットを活用しましょう。

写真のような遮光ネットは黒、遮光率50%カットで-3℃と温度を下げる効果があります。

快適になる環境を用意してあげましょう。

種の種類についてはこちら

収穫後、種を採種し翌年の準備まで考えている方向け

 カボチャの固定品種の種を見てみる 

苗の植え付け

かつお菜 マルチ

①マルチを設置し30㎝間隔で穴を開ける

植付け前に黒マルチをしていきます。

マルチをすることで泥はねの防止や冬場の乾燥を防止、害虫予防となります。

かつお菜の定植

②かつお菜の定植

かつお菜の定植をしていきます。

理想は本葉3~4枚の時に定植します。

本葉4枚にならずとも植付をしていきます。

苗が小さいものは定植後、苗が安定した後に間引きし1本立ちしていきます。

かつお菜の播種 直植え

③直植えも可能

直植えも可能ですが、植付け時期が遅くなると思ったよりも収量が少なくなります。

高温対策をしながら植付けしていきましょう。

定植後は、苗が安定するまでは水やりをしていきましょう。

防虫ネット

防虫ネット

かつお菜は冬でも害虫に食害されます。

防虫ネットをし、端をしっかり密閉し虫の侵入にないようにしましょう。

ハイマダラノメイガは葉の付け根で休憩し、そこを拠点に食害していきます。

ハイマダラノメイガ

ハイマダラノメイガ

間引き

かつお菜の間引き1回目本葉2枚

1回目:本葉1~2枚目

かつお菜 間引き後2回目 本葉4枚

2回目:本葉3~4枚目

間引き後1本立ち

3~4枚で1本立ち

間引きは2回に分けて行います。

1回目は本葉1~2枚目、弱い苗を間引きし、2、3株を残します。

2回目は、本葉3~4枚目に元気の良い苗を1本立ちさせていきます。

セルトレーで栽培中も定植後もハサミでカットし、根を傷めないようにしましょう。

水やり

かつお菜の水やり

かつお菜はそこまで水をあげる必要はありません。

収穫時期は土が乾いているようなら水を与えてあげます。

加湿過多は味を落としてしまいます。

水の与えなさすぎは葉が固くなります。

適度の水やりを心掛けましょう。

追肥

かつお菜の追肥
かつお菜の追肥

追肥は数回に分けて行います。

定植後、2週間後くらいを目安に1回目。

株元にひとつまみ程度を設置します。

11月中旬までに2~3回程度同じ作業を繰り返します。

12月以降の収穫時期は冬場に入るため野菜が肥料を吸収しづらくなるため、11月までに追肥を行っていきます。

使用している肥料は以下…

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収穫

収穫適期 かつお菜

収穫方法には2種類あります。

株ごと収穫する方法葉を1枚づつ収穫する方法があります。

株ごと収穫する場合は草丈40~60㎝になり葉が広がった状態で収穫していきます。

株元を包丁でスパッと切ります。

1枚づつ収穫する

かつお菜の収穫方法
かつお菜の収穫
かつお菜の収穫後

収穫は外側の大きな葉から収穫していきます。

かつお菜は細かいトゲのようなものがありますが気になるようなら手袋をして行いましょう。

一度の収穫で3~5枚程度。

中心の新芽は残しかきとっていきます。

収穫後の葉は水分がないと萎れてしまいます。

すぐに調理しない場合はボールに水をためて保管しておきましょう。

2月頃から糖立ちが始まりますので、それまでに収穫を楽しんでいきましょう。

また、収穫のタイミングで適した調理方法も変わります。

タイミング特徴
早め(草丈30〜40cm)柔らかくて甘い、サラダ・おひたし向き
標準(40〜60cm)旨味が強く、煮物・雑煮に最適
遅め(60cm以上)葉が硬くなるが、炒め物や味噌汁に合う

収穫後の保存

冷蔵(3〜5日)

  • 新聞紙で包む
  • 立てて保存すると長持ち

冷凍(1ヶ月)

  • さっと湯通しして冷凍
  • 味噌汁・炒め物に便利

かつお菜の後作とコンパニオンプランツ

コンパニオンプランツは近くに植えることで育ちが良くなる野菜の組み合わせのことです。

無農薬でも害虫を遠ざけ、病気になりづらく、健全な野菜を育てつようになります。

同じ畝に植えた場合のおすすめです。

相性の良い組み合わせ(混植)

混植相手相性が良い理由得られる効果
ネギ類(長ネギ・玉ねぎ・ニラ)ネギの硫黄成分がアブラナ科の害虫を忌避アオムシ・コナガ・アブラムシの発生減少、病気予防
マメ科(エダマメ・ソラマメ・インゲン)根粒菌が土に窒素を供給し、かつお菜の生育を助ける肥料効果アップ、葉が厚くなる、連作障害の軽減
ハーブ類(ミント・ローズマリー・タイム)強い香りがチョウ類・アブラムシを寄せ付けない虫害軽減、周囲の空気が乾燥しにくくなる
レタス類(リーフレタス・サニーレタス)根の深さが違い、養分の取り合いが起きない土壌の空間バランスが良くなり、互いに生育が安定
ほうれん草かつお菜より浅根で、競合が少ない畝の利用効率アップ、雑草抑制
にんじん根が深く、土を耕す効果がある土が柔らかくなり、かつお菜の根張りが良くなる
カモミール根から出る成分が周囲の植物のストレスを軽減生育促進、風味が良くなる(ハーブの癒し効果)

相性の悪い組み合わせ

かつお菜アブラナ科となります。

相性が悪い作物混植が悪い理由起こりやすい影響
アブラナ科(小松菜・高菜・キャベツ・大根など)害虫(アオムシ・コナガ・アブラムシ)が共通、病気(根こぶ病)も同じ虫が集中発生、病気が蔓延、連作障害が強く出る
じゃがいも土壌病害(そうか病など)が移りやすい、乾燥を好むため水管理が合わない葉が硬くなる、かつお菜が乾燥ストレスで生育不良
トウモロコシ浅根で広く根を張り、養分・水分を強く奪う肥料不足で葉が薄くなる、徒長しやすい
ヒユ科(ほうれん草以外のアマランサス類)根が浅く、養分競合が起きやすい生育が遅れる、葉が小さくなる
ウリ科(キュウリ・カボチャ)※近すぎる場合水分要求量が大きく、かつお菜の根域を圧迫かつお菜の根が張れず、葉が硬くなる
セリ科(にんじん以外のパセリ・セロリ)香り成分がアブラナ科の虫を逆に引き寄せる場合があるアブラムシ・ハムシ類が増える
ナス科(ナス・トマト)※密植時根が深く広がり、肥料を強く吸うかつお菜の葉色が薄くなる、肥料切れが早い

かつお菜の後作

かつお菜の収穫後、畑を活かす後作には、土壌の状態・病害虫対策・季節のタイミングを考慮するのがポイントです。

以下におすすめの野菜と注意点をまとめました。

後作に向く野菜相性が良い理由得られるメリット
エダマメ・インゲン(マメ科)根粒菌が土に窒素を補給し、アブラナ科の後の土を回復土が肥える、次作の生育が良くなる、連作障害のリセット
トマト・ナス・ピーマン(ナス科)アブラナ科と病害虫が重ならない害虫リセット、根こぶ病のリスク低下、畝の健康維持
キュウリ・カボチャ(ウリ科)根の深さが違い、養分の取り合いが起きない土壌構造が改善、畝の利用効率アップ
にんじん(セリ科)深根で土を耕す効果がある土がふかふかになり、次の葉物が育ちやすくなる
玉ねぎ・長ネギ(ネギ類)硫黄成分が土壌病害を抑える根こぶ病の抑制、害虫減少、畝の衛生改善
ほうれん草(ヒユ科)浅根で競合が少ない後作として安定、冬の畝利用に最適

後作に向かないもの

  • 同じアブラナ科(ラディッシュ、コマツナ、高菜、ダイコン、キャベツなど)
  • トウモロコシ、オクラ
  • ウリ科の野菜

かつお菜 から同じ アブラナ科(小松菜・大根など)は 最も連作障害が出やすい組み合わせ

  • 根こぶ病が残る
  • 害虫が畝に居座る
  • 生育がガタッと落ちる

栄養を根こそぎ奪うトウモロコシ、オクラ。

ウリ科は水分要求が大きく、かつお菜を育てた後の乾燥した土には不向きになります。

かつお菜の後作 
エダマメ

後作は『エダマメ』がおすすめ♪

夏野菜のエダマメ。

根粒菌が土に“天然の窒素肥料”を補給することでかつお菜で消費したチッソを補充します。

根の深さが違うので土がフカフカになり、病害虫も重ならず土壌病害の連鎖をリセットすることができます。

かつお菜の病害虫

かつお菜には、特定の害虫が好んで寄ってきます。

以下に、よく発生する病気・害虫とその対策をわかりやすくまとめました。

かつお菜の病気

病名症状好発条件対策
根こぶ病根がこぶ状に膨れる、地上部が萎れる、生育不良酸性土壌(pH5.5以下)、高温多湿、連作石灰でpH6.5に調整、アブラナ科の連作回避、ネギ類との混作、排水改善
べと病葉に黄色〜褐色の斑点、裏に白いカビ、葉が縮れる低温多湿、風通しが悪い、密植風通し改善、間引き、マルチで泥はね防止、朝の水やり、耐病性品種
白さび病葉裏に白い粉状の突起、表面に黄色斑点、葉が変形低温多湿、雨が多い、泥はねマルチ使用、泥はね防止、風通し確保、発病葉の早期除去
モザイク病葉がモザイク状に黄緑・濃緑のまだら、縮れるアブラムシ媒介、周囲の雑草アブラムシ防除、雑草除去、感染株の抜き取り、シルバーマルチ

かつお菜の害虫

害虫名被害内容発生時期対策ポイント
コナガ幼虫葉に小さな穴、葉裏に潜む、被害が広がりやすい4〜11月(高温期に多い)防虫ネット、早期発見、黄色粘着板、混作(ネギ類)
ヨトウムシ夜に葉を大量に食べる、株が丸裸になることも5〜10月夕方の見回り、株元の土を崩して捕殺、マルチで産卵抑制
アブラムシ葉の縮れ、ウイルス病(モザイク病)を媒介3〜12月(ほぼ通年)シルバーマルチ、風通し改善、テントウムシ誘引、雑草除去
ハイマダラノメイガ(芯食い虫)芯葉に潜り込み、成長点を食害 → 株が枯れる6〜10月防虫ネット、早期発見、芯葉のチェック、混作(ネギ類)
ハムシ類(キスジノミハムシなど)葉に小さな穴が多数、幼苗が枯れることも4〜10月マルチで地表を覆う、雑草除去、早めの定植、寒冷紗

かつお菜 有機・無農薬での栽培方法 まとめ

今回はかつお菜の栽培方法について解説しました。

本州ではあまりなじみの少ない野菜ですが、お浸しから、煮物、炒め物まで万能食材です。

作りやすく、家庭菜園を始めた方にも手掛けやすい野菜です。

収穫する野菜が少なくなる1月に収穫できる数少ない野菜です。

栽培の参考にしてみてください。

今回以上。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

後作におすすめ、トウモロコシの栽培方法はこちら…

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