
大豆(ダイズ)の育て方について説明します。
大豆の栽培について説明していきます。
大豆は加工するための野菜。
味噌や豆腐、納豆な収穫後の加工の為に育てる野菜です。
私のうちでは自食用と販売用の味噌を作っており、毎年ある程度の規模を栽培します。
今回は、大豆の育て方、収穫後の豆の仕分けについて解説します。
この記事は、家庭菜園で大豆を育てたい方向けの内容です。
- 大豆の有機栽培方法
- 大豆のコンパニオンプランツと後作
- 大豆の病害虫
大豆(ダイズ)の基本情報


大豆はエダマメの遅取りになります。
実がついて枯れた状態で収穫をしていきます。
肥料は少量で良いのですが、水の管理が大事です。
また初期の生育が遅いため、雑草があると生育を阻害してしまいます。
圃場の雑草は積極的にカットしていきましょう。



植付けの注意点はこちら
- 水はけが重要になり、排水性の高い土を好みます。
- 開花期から実をつけるまでは水やりをしっかり行う
- 収穫が遅くなると莢が弾け、実が落ちてしまうため注意
栽培の流れ



エダマメの育て方を解説していきます。
土づくり
- 中性よりの土壌での栽培を好み、pHは6.0~6.5で調整。入れすぎ注意
- 種植え後は鳥に種を食べられないように不織布を敷く
- 元肥はチッソ系の肥料は控え目


大豆の元肥




マメ科は根の根粒菌からチッソを集め、自ら栄養を作り出します。チッソ系の肥料を与えすぎることで、植物の葉や枝が過剰に茂り過ぎた状態の過繫茂になります。
施肥量は少なめ、全面施肥にて定植、種植え前に施していきます。
肥料はぼかし肥のようなバランスのとれた肥料をあたえていきます。
元肥少なめ、追肥は生長状態をみて与えます。
元肥: 溝施肥 米ぬかぼかし(骨粉入り) 100g (㎡)
畝立て


種まき
6月中旬から植付けするため畑に直撒きしていきます。


①大豆の種


②植付け箇所とスパン


③土を被せ転圧


④転圧後の畑
指で深さ2㎝のまき穴をあけ、1粒づつ種をまく。
大豆は発芽率が良い為、1ヶ所、4粒づつ植えていきます。
土を被せ、土が乾いてるようなら写真のように足で体重をかけ鎮圧する。
逆に湿っているようなら、軽く鎮圧する。



種がふやけたり、水をかけて湿度が急に変わると発芽率が落ちるため、
種まき直後は水やりをしないようにしましょう。
- 種まき後の水やり不要
収穫後、種を採種し翌年の準備まで考えている方向け


大豆の固定品種の種を見てみる
鳥対策


畑の種まき直後にカラスやハトがマメや芽を食べてしまう被害が発生しやすいです。
植付け後は『不織布』を張っておきましょう。
不織布は初生葉(双葉の次に出る葉)が展開すると鳥被害のリスクはなくなりますので、不織布を取り除きます。
根切り(間引き)
初生葉が開き始めたら根切りしていきます。
1ヶ所、2株に調整します。
根切り


①移植ごてで側根を切らないように株を掘り上げる


②主根の先端を1~3㎝カットする


③良い株を2本づつ組んで植え直す
両手で株元をしっかり押さえ余った株は別の場所に移植する。
植付けたら、たっぷり水を与え、根と土を密着させる。
根切りを行うことで、側根が増えて草丈が抑えられます。
花芽が密についてサヤの数が増え、風で倒れづらくなります。



苗が小さいタイミングで行えない場合は間引きしていきます。
間引き


写真のような大きさになってしまうと根切りはリスクが大きくなります。
根切りを諦め、間引きして2株としていきましょう。
中耕・土寄せ




土寄せ1回目


土寄せ2回目
2回に分けて土寄せをする。
1回目は本葉3~4枚の頃。
2回目はもう少し大きくなり、開花前までに行います。
土寄せを行うことで発根を促進し、株の倒伏を防止する効果があります。
土寄せの際、株間も中耕することで通気性が改善されます。
追肥
花芽がつき始めたころに葉色が悪ければ、速効性の肥料を1回与える。
畝の周囲に拳一握り分程度を均等に与える(㎡あたり)
中耕しながら肥料を混ぜ合わせる。
生長が順調なら肥料は不要。
摘心






大豆のさやは、節の部分、葉や枝のつけ根につきます。
枝数が増えれば、節の数も増え収穫量が増えます。
枝数を増やすには摘芯をすることが効果的。
本葉5枚が展開する頃に頂芽をカットします。
上に行くはずだった栄養が行き場を失い、側枝の生長に栄養が回り、枝数が増えやすくなります。
摘芯は日照不足により徒長していたら、必ず行います。
水やり


大豆の開花


開花後、さやがつく
大豆は花を咲かせ、開花から10~15日程度で実を膨らませていきます。
開花時に水が足りないと、花が落ち、実付きが悪くなり、実がついた後も、水が足りないと豆が太りません。
豆が太ったあとも収穫までは水切れがないようにしていきましょう。



ここまではエダマメの育て方と同じ。
収穫からが変ります。


収穫
収穫は早すぎても、遅すぎてもダメです。
収穫適期の葉の状態


①収穫前 10月中旬


②収穫前 10月下旬


③収穫適期 11月中旬
収穫する段階は実も葉も枯れている状態です。
あまり遅すぎるとサヤから実が出てしまいますので、遅れないように収穫していきましょう。
サヤを振ってみてカラカラ音がするようなら収穫適期です。
収穫方法


①株元を持ち引き抜く


②根っこ部分を切る


③振動で豆が落ちるので回収する


④10本単位でまとめて紐で縛る
収穫時、乾燥状態にバラツキがあることがあります。
収穫後、さらに乾燥させるため、全て収穫していきましょう。
株を移動する際、豆が落ちてしまうことがあります。
抜いた株はてみなどの容器にのせて持ち運びするようにすると良いです。
収穫後、更に風通しがよく、雨風の防げる日当りで乾燥させます。
乾燥


収穫後、雨風の防げる場所で1~2週間ほど乾燥させていきます。
写真のように、まだ緑の残る株も乾燥させてサヤが茶色になったところで実を取り出す作業を行います。
大豆をサヤから取り出す
十分乾燥をさせた後、大豆をサヤから取り出していきます。
量が少ないようなら一つ一つとっていけば良いですが、収量がたくさんある場合についての手順について解説していきます。



まずブルーシートと叩く棒を用意しましょう。


大豆を踏む


大豆を木の棒などで叩く
ブルーシートを広げ、乾燥させた大豆を置いていきます。
広げた大豆の上で足踏みをしてサヤから大豆を落とす作業をしていきます。
傷つくことが心配ならば、木の棒などで、サヤ部分を叩いていきます。


踏みつけた株のサヤに大豆が残っているかどうか確認してみましょう。
まだ残っているようなら、地面に叩いて落とす。
手でさやから豆を採っていきましょう。
採り切った株はブルーシート外に避けておきます。



今度はふるいが必要です。


ふるいにかけ、ブルーシート上の大きなゴミと大豆を仕分けしていきます。
ふるいの網のサイズについては以下を参考にしてください。
ゴミが大方なくなるまで繰り返し行っていきます。
● 小粒を落としたい場合
- 6.0mm〜6.5mm
- 小粒・未熟粒を除去するのに最適
● 大粒だけを選びたい場合
- 7.0mm〜7.5mm
- 大粒の選別に使う
- 味噌用・種大豆用に向く
● 極小粒を落とす一次選別
- 5.5mm〜6.0mm
- 乾燥が甘いと割れ豆も落ちるので注意


ゴミがある程度除去できたら、てみや容器に移していきます。
ここで100%ゴミが除去できなくても大丈夫です。



一粒づつ確認していきますが
小さい塵取りとスプーンがあると作業がしやすいです。


大豆の良品選別


大豆の不良基準
更に良い大豆を選びます。
しわくちゃなもの、傷や汚れたものは除外していきます。
この時にゴミも除去していきます。
細かい作業になります。
気長に行っていきましょう




完了次第、密閉容器や瓶などに移し替えて冷暗所や野菜室などで保管しましょう。
密閉容器は空気を抜いて酸化を防ぐとより鮮度が保てます。
10~15℃くらいが保管に適しており、密閉容器、未開封なら2年程度の長期保存は可能です。



大豆の栽培方法は以上です。
おおよそ11月中旬に畑から収穫し、2週間ほど乾燥。
12月上旬に選別し、年明けに味噌づくりに使用するため、長期保存する前に使い切るのが我が家の通例です。
大豆(ダイズ)の後作とコンパニオンプランツ
コンパニオンプランツは近くに植えることで育ちが良くなる野菜の組み合わせのことです。
無農薬でも害虫を遠ざけ、病気になりづらく、健全な野菜を育てつようになります。



同じ畝に植えた場合のおすすめです。
相性の良い組み合わせ(混植)
| 科目 | 野菜 | 相性が良い理由 |
|---|---|---|
| イネ科 | トウモロコシ | 大豆の窒素固定がトウモロコシの生育を助ける。 トウモロコシが大豆の支柱・風よけになる。 |
| ウリ科 | カボチャ | 大豆の窒素でつるの生育が安定。 カボチャが地面を覆い、雑草抑制・乾燥防止。 |
| ウリ科 | ズッキーニ | 根の深さが違い競合しにくい。 大豆の窒素で葉の色が良くなる。 |
| ヒユ科 | ホウレンソウ | 大豆の窒素固定で葉物の色が良くなる。 根の深さが違い競合しない。 |
| ヒガンバナ科 | ネギ・ニラ | 硫黄成分がアブラムシ・カメムシを抑える。 大豆の根粒菌の働きを邪魔しない。 |
他にも相性の良い野菜は、キュウリ、トマト、ナスなどがあります。
相性の悪い組み合わせ
大豆はマメ科となります。
| 科目 | 野菜 | 相性が悪い理由 |
|---|---|---|
| ヒガンバナ科 | タマネギ・ニンニク | 根粒菌の働きを弱め、大豆の生育が落ちる。 |
| マメ科 | エンドウ・インゲン | 同じ病害虫がつきやすく、土の養分バランスが偏る。 |
ヒガンバナ科のタマネギ・ニンニクとの相性が悪い。
混植することで、大豆の根に共生する根粒菌の働きを悪くしてしまいます。
根の張り方が競合しやすい、タマネギやニンニクを混植することで微生物のバランスを変えてしまい、大豆の生長が不安定になります。



なんで同じヒガンバナ科のネギとニラは相性がいいの?
ネギとニラは“同じヒガンバナ科でも、根から出す成分の強さ・作用範囲が違うため、大豆の根粒菌を邪魔しない”から相性が良い。
タマネギ・ニンニクは強すぎる。
ネギ・ニラは穏やかで、むしろ大豆を守る働きがある。
ヒガンバナ科の植物は、根からアリシンという抗菌成分を出します。
| 植物 | アリシンの強さ | 大豆への影響 |
|---|---|---|
| ニンニク | 非常に強い | 根粒菌が弱る(相性×) |
| タマネギ | 強い | 根粒菌が弱る(相性×) |
| ネギ | 中程度 | 害虫よけになる(相性◎) |
| ニラ | 弱い | 害虫よけ+根粒菌に影響なし(相性◎) |
ニンニク・タマネギは収穫タイミングで植付け適期になりますが混植は避けるようにしましょう。
大豆(ダイズ)の後作
連作障害を避ける為、マメ科の野菜を同じ場所での栽培は2~3年ほど空けましょう。
大豆栽培後は、マメ科以外はなんでも良く育ちます。
大豆収穫後は少し時間が空いて、春からの植付けになります。
後作として良いものは、イネ科のトウモロコシやウリ科のカボチャ、キュウリ、メロン。
ナス科のナス、トマト、ピーマン、根菜類ではニンジンやゴボウなどもおすすめです。
大豆収穫後は土が柔らかくなり、土も肥沃になり野菜の生長を促進してくれます。


後作は『トウモロコシ』がおすすめ♪
大豆の収穫が終われば12月頃。
一時畑を休ませ、春からトウモロコシの栽培に適しています。
根粒菌を通じて蓄えたチッソ肥料分が畑には眠っています。
大豆が残した“窒素”をトウモロコシが完璧に使い切ります。
トウモロコシはたくさんの肥料が必要ですが少量でもうまく育てることができ、土も柔らかく根を張りやすい。
大豆(ダイズ)の病害虫



カブには、特定の害虫が好んで寄ってきます。
以下に、よく発生する病気・害虫とその対策をわかりやすくまとめました。
大豆(ダイズ)の病気
| 病名 | 症状 | 好発条件 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 斑点細菌病 | 黒褐色の水浸状小斑点、周囲に黄色のハロー | 高温多湿、降雨が続く時期 | 排水改善、風通し確保、発病葉の除去 |
| べと病 | 葉の表に黄色斑点、裏面に白いカビ | 低温多湿、雨が多い時期 | 排水対策、風通し改善、適期防除 |
| 炭そ病 | 茎・葉柄に赤褐色の不整形斑点 | 高温多湿、密植条件 | 風通し改善、輪作、適期防除 |
| モザイク病 | 葉がモザイク状に色抜け 奇形・ねじれ | アブラムシ媒介 アブラムシ防除 | 感染株除去 |
| 疫病 | 下葉に水シミのような斑点ができる | 梅雨時期、水はけの悪い場所 | 高畝など水はけをよくする |
| 灰星病 | 葉に灰白色のいびつな斑点 | 排水不良 | 排水対策 |
| 立枯病 | 株が立ったまま枯れる | 土中のカビ、春、秋の長雨時の発病 | 感染株除去 |
大豆(ダイズ)の害虫
| 害虫名 | 被害内容 | 発生時期 | 対策 |
|---|---|---|---|
| カメムシ類 | 莢や豆を吸汁し、変形粒・汚損粒が増える 品質が大きく低下 | 開花期〜着莢期(7〜8月) | 周辺雑草の徹底管理 防虫ネット |
| マメシンクイガ | 幼虫が莢に穴を開けて侵入し、豆を食害 中身がスカスカになる | 8月後半〜9月上旬 | 早播きで発生ピークを避ける 連作回避 |
| フタスジヒメハムシ | 幼虫が根粒菌を食害し、窒素固定ができなくなる 葉も食害される | 6月〜7月(初期生育期) | 雑草管理 |
| アブラムシ類 | 葉の縮れ、黄化 ウイルス病を媒介することも | 6月〜8月(乾燥・高温期) | 早期防除 雑草管理 マルチで飛来抑制 天敵(テントウムシ)活用 |
大豆(ダイズ) 無農薬での栽培方法 まとめ
大豆は、家庭菜園向きの野菜ではないのかもしれません。
場所があるのでしたら、味噌を作るために大豆を作ってみるのも楽しみ2倍です。
私は食についてこだわりがあり、極力小麦の入っていない食材を好んで食べています。
収穫後の選定作業は大変ですが、自分の育てた大豆と自分好みの米麹を使ってオリジナルの味噌づくりをしていきます。
そのためのファーストステップです。
味噌や豆乳、こだわってみたい方向けの内容です。
今回、以上。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
後作におすすめ、トウモロコシの栽培方法はこちら…




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